小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、森七菜、桜井ユキ、窪塚洋介『フロントライン』撮影へ向き合う6人の覚悟映したメイキング

小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、森七菜、桜井ユキ、窪塚洋介『フロントライン』撮影へ向き合う6人の覚悟映したメイキング

新型コロナウイルスを事実に基づく物語としてオリジナル脚本で映画化した日本で初めての作品『フロントライン』(公開中)。このたび、本作のメイキング動画6種とメイキング写真が一挙解禁となった。

【写真を見る】撮影へ向きあう6人の表情をとらえたメイキング動画6種が解禁に
【写真を見る】撮影へ向きあう6人の表情をとらえたメイキング動画6種が解禁に[c]2025「フロントライン」製作委員会

物語の舞台は、2020年2月3日に横浜港に入港し、その後日本で初となる新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」。日本が初めて治療法不明の未知のウイルスに直面することとなった。急遽ウィルスに対応することになったのは災害医療を専門とする医療ボランティア的組織のDMAT(ディーマット)。未曾有目の集団感染という経験や訓練にはない状況下で、目の前の「命」を救うことを最優先にした医師や看護師たちの姿が描かれる。

6月13日より上映がスタートした本作はオープニングは観客動員数25万人、興行収入は3億4699万円を記録し、動員興行収入共に堂々の3位発進を遂げた。オープニングの週末観客動員数&興行収入としては2025年公開の実写邦画作品としては第3位の成績。2025年に公開したオリジナル脚本の邦画実写作品のなかでは第1位のオープニング成績を記録した。最終興行収入20億円も視野に入る、大ヒットを記録している。

2 厚労省からクルーズ船対応のために神奈川県庁に派遣された役人、立松を演じた松坂桃李
2 厚労省からクルーズ船対応のために神奈川県庁に派遣された役人、立松を演じた松坂桃李[c]2025「フロントライン」製作委員会

今回解禁となったのは、小栗旬、松坂桃李、池松壮亮、森七菜、桜井ユキ、窪塚洋介ら実力派キャスト陣それぞれが撮影に向きあう姿を映しだしたメイキング動画6種とメイキング写真。豪華客船で新型コロナウイルスの集団感染が発生。本来災害医療対応の組織であるはずのDMATへ出動要請があり、DMAT指揮官の結城(小栗)、厚生労働省の役人である立松(松坂)、DMATの医師である仙道(窪塚)と真田(池松)たちは感染者数、治療法、搬送先、責任者、何もかもが不明な状況の最前線に対峙していく。クルーの羽鳥(森)は通訳として医師とともに対応にあたることになり、船の外では記者の上野(桜井)が豪華客船の状況を報道していた。あの時、何が起きていたのかをDMAT、役人、乗客、乗員、メディア、それぞれの視点から描いている。

主演の小栗のメイキング映像には、感染症対応は出動案件ではなかったDMATが船内で対応するべきなのか葛藤する結城を演じる上で、モデルになった阿南医師に話を聞き、そして、「それが人道的に正しいと思ったからです」というセリフの撮影に挑むまでの姿が捉えられている。

厚労省からクルーズ船対応のために神奈川県庁に派遣された役人、立松を演じた松坂は、立松という役柄について「型破りな感じもありつつ、正義感と冷静さ、向き合う事柄に対しての強い感情が同居している人物」とコメントし、冷たくDMATへ出動依頼を言い放つ姿から「僕は責任を回避しているんです。結城先生やほかにも関わった人たちの善意や良心につけこんでいるんですよ」と吐露する姿に立松が向き合っていた葛藤がメイキング映像で描かれる。

医師の真田を演じた池松の映像では、監督と入念に話し合いながら「僕の家族のことは誰が考えてくれるんですか」とやり場のない不安を結城に明かすシーンを撮影する様子が切りとられており、仙道を演じた窪塚は「映画のなかでどれだけ自分が仙道として生きられるか」を追求し撮影に臨んでいる姿が映しだされている。

クルーズ船クルーの羽鳥を演じた森はモデルとなった和田に当時の船内の話を聞きながら、「船に残されたご家族が不安に思ってる気持ちご理解できませんか?」とクルーとして船内の状況を少しでも改善しようと全力で向き合う羽鳥役を真正面から演じた。

記者の上野はクルーズ船内の集団感染にスクープの匂いを嗅ぎつけ「おもしろくなりそう」と興味本位で状況を追いかけ始めるも、結城の「隔離期間を終えて家に帰ればなんの問題もなく普通の生活に戻れる人たちばかりです。どうかそれを壊さないであげてほしい」という言葉に報道マンとして心が揺れる。そんな上野の心の機微を見事に演じる桜井の姿もメイキングに収められている。


今回解禁となった映像は、いずれも実力派キャスト1人1人が演じたキャラクター、そしてそれぞれ“葛藤”したことに焦点を当てたメイキングとなっている。それぞれ各キャストのバックショットで終わるのも印象的。人々のドラマがより深く感じられる今回の映像を観た上で、ぜひ劇場へ足を運びたい。

文/鈴木レイヤ

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