二宮和也、小松菜奈が『8番出口』で初のカンヌ映画祭で歓喜!8分間の大歓声とスタンディングオベーション

二宮和也、小松菜奈が『8番出口』で初のカンヌ映画祭で歓喜!8分間の大歓声とスタンディングオベーション

世界的大ヒットを記録したゲームを実写映画化した『8番出口』(8月29日公開)が、現在開催中の第78回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ミッドナイト・スクリーニング部門」へ正式招待され、現地時間5月19日深夜0時30分に「Grand Theatre Lumiere(グランドシアター・リュミエール)」にて公式上映が開催。主演の二宮和也と小松菜奈は、初のカンヌ国際映画祭参加となり、喜びを語りあった。

【写真を見る】二宮和也と小松菜奈、旧市街ル・シュケで笑顔の2ショット!
【写真を見る】二宮和也と小松菜奈、旧市街ル・シュケで笑顔の2ショット![c]Kazuko Wakayama

まずは、初めて降り立ったカンヌについて二宮が「今回のような機会がないとなかなか来られない場所なので楽しみたいと思いますし、初めて完成した映画を観てもらう場に立ち会えるのは作った人間としてうれしいです」と、小松も「街を散歩していたら、カンヌ国際映画祭のポスターが街中に貼ってあり、盛り上がっているのを感じました。レッドカーペットのある会場まで行ってみたのですが、まだまだここを歩く実感が湧かなくて…昨日はなかなか寝付けなかったです」と、興奮気味にコメント。

初のカンヌ映画祭への参加を喜ぶ二宮和也と小松菜奈
初のカンヌ映画祭への参加を喜ぶ二宮和也と小松菜奈[c]Kazuko Wakayama

公式上映を前に、名所を巡る撮影を敢行した2人。最初に旧市街として知られる歴史的な地区、ル・シュケへ。丘の上には教会や中世の城があり、カンヌの街全体が見渡せる写真映えスポットとしても有名だ。二宮は「味のある建物がたくさんあり、おしゃれな雰囲気。“カンヌに来た”って実感します」と言うと、小松も「街の色合いが淡くて素敵ですよね」と、それぞれが街並みを楽しむ。

クロワゼット通りから美しい湾を見渡す二宮和也と小松菜奈
クロワゼット通りから美しい湾を見渡す二宮和也と小松菜奈[c]Kazuko Wakayama

次に訪れたのは、クロワゼット通りから美しい湾を見渡せるエリア。『8番出口』が日本での公開を前に、訪れたフランスはもちろん、すでに20以上の国と地域で公開が決定しているという、異例な海外セールスの盛り上がりを見せている点について、二宮は「うれしい以上に驚き。公開前でどのような映画かわからない状態にもかかわらず興味をもってもらえるのはすごいこと」とうれしそうに語る。小松も「物語の展開が読めないですし、登場人物はたったの5人、全員役名なしなんて、おもしろい題材ですよね」と作品の魅力を語った。

レッドカーペットには川村元気監督、脚本家の平瀬謙太朗も参加
レッドカーペットには川村元気監督、脚本家の平瀬謙太朗も参加[c]Kazuko Wakayama

そして二宮と小松はいよいよ公式上映の会場へ。2023年の『怪物』(23)以来の2年ぶり、監督としては初のカンヌ参加となる川村元気監督、脚本家の平瀬謙太朗とともに、レッドカーペットに登場した。

レッドカーペットに登場した二宮和也
レッドカーペットに登場した二宮和也[c]Kazuko Wakayama

二宮はタキシード、小松は大胆なシースルーの黒のロングドレスに身を包み、カンヌでの鮮烈なレッドカーペットデビューを飾った。二宮は「『8番出口』に携わる方々の喜ぶ姿が見られたのはうれしかったです。作品を通して考えたことや、演じるうえで、台本に書いてあることを立体化することに時間がかかったり、いろいろなことがありましたが、周りの皆さんの顔を見ていると頑張ってよかったなと思います。とにかく今夜はお祭り騒ぎしたいですね!評判が直にくると思うので、厳しい現実が待っているかもしれませんが、それも含めてみんなでどきどき・そわそわできるのはここでしか味わえない体験だなと思います」と喜びを口にする。

シースルーのドレスをまとった小松菜奈
シースルーのドレスをまとった小松菜奈[c]Kazuko Wakayama

小松は「先ほど、ホテルでもいまから映画を観に行きそうな方たちをたくさん見かけて、盛り上がっている雰囲気を肌で感じています。映画『8番出口』がカンヌでスタートを切れる喜びと、この時間を思う存分に楽しみたいという気持ちでいっぱいです」とコメント。

 公式上映も満席で大盛況!
公式上映も満席で大盛況![c]Kazuko Wakayama

全2,300席のチケットは完売し、深夜にもかかわらず超満員となったなか、二宮や小松、川村監督が入場すると、観客は立ち上がり、拍手でお出迎え。その後、本編が終了し、エンドロールが流れ始めると、場内がまだ暗いのにもかかわらず、会場からは再び拍手が。音楽が完全に鳴り止んだ瞬間、2,300人総立ちと大歓声でのスタンディングオベーションが8分間も巻き起こった。二宮は笑顔で観客に手を大きく振り続け、小松は瞳を潤ませながら、川村監督は「Merci beaucoup!(ありがとう!)」と、全身全霊で応え、4人が「よかったね~!」と満面の笑顔で拍手。

 8分間のスタンディングオベーションを喜ぶ二宮和也たち
8分間のスタンディングオベーションを喜ぶ二宮和也たち[c]Kazuko Wakayama

二宮は「カンヌの皆さんに温かく受け入れてもらえてよかったです。海外で映画を観るのは初めてなので貴重な経験ができましたし、なによりいい思い出になりました」と、小松は「上映前から拍手で盛り上げてくれた観客の皆さんと、最初から最後まで同じ空間で一緒に映画が観られたことはとても意味のあることですし、真剣に作品に向き合ってきてよかったなという報われた気持ちと、そんな作品に携わったみなさんと一緒に過ごせて胸が熱くなりました」と感無量の様子。川村監督も「上映終了後の拍手がたまらなかったです。このために映画作っているのだなあ、という気持ちになりました」と喜び、4人は大興奮しながら会場をあとにした。

公式上映から一夜明け、興奮冷めやらぬまま一行はフォトコールに参加。二宮と小松は、装いを新たに、二宮はさりげなくストライプが入ったカジュアルなスーツスタイル、小松は光沢感のあるスタイリッシュな黒ジャケットで登場した。緊張もほぐれたのか、自然な笑顔を見せる2人。この日は晴天に恵まれ、絶好の撮影日和となった。

リラックスした表情でフォトコールの会場に登場した二宮和也たち
リラックスした表情でフォトコールの会場に登場した二宮和也たち[c]Kazuko Wakayama

フォトコール後、二宮と小松はカンヌ現地を訪れた日本のマスコミ向けの取材会に出席。初のカンヌ国際映画祭の公式行事を終えた感想について聞かれると、二宮は「無事にカンヌで上映できた喜びと、その喜びが観客の皆さんの評価に直結してよかったです。カンヌ国際映画祭に正式招待されてから本日まで、いい思い出になったのでほっとしています」と安堵の声を漏らした。小松は「深夜上映なのに2300人もの観客の皆さんが歓迎してくださり、楽しみに待っていてくれたのだなといううれしい気持ちと、やはりカンヌ国際映画祭という場で初上映することに、チームみんなで喜びを分かち合えたすばらしい時間でした」とコメント。8分間も続いたスタンディングオベーションについて、二宮は「日本でもなかなか経験のできないことを海外で起こせたというのは、『8番出口』のもつ影響力。川村監督や平瀬さんをはじめ、スタッフの方たちが楽しそうにしていたのを見られたのはよかったです」と作品のパワーを改めてかみしめた。小松も、「本当に感動しました。やはり今回、チームの皆さんと一緒に現地の反応が聞けるのは貴重な経験ですし、どのような反応がかえってくるのか気になっていましたが、観客の皆さんは真剣に観てくれていたので、心にぐっとくるものがありました」と感激の声をあげた。

フォトコール後に記念撮影をする二宮和也と小松菜奈
フォトコール後に記念撮影をする二宮和也と小松菜奈[c]Kazuko Wakayama

公式上映を観た観客からは、「ゲームをうまく映画化していて、新ジャンル系の地位を全世界で確立すると思う」といった絶賛の声もあがった。主演だけでなく、脚本協力としても本作に参加する二宮は、「“楽しかった”と言ってもらえるのが一番うれしいですし、それが本質であってほしいと思います。もう一回観たいとか、あのシーンを観直したいとか、ストレートに感想を言ってもらえるように、脚本づくりから携わりました」と観客の反応を受け止めつつ、作品に対する熱量をあらわにした。

脚本協力としても本作に参加している二宮和也
脚本協力としても本作に参加している二宮和也[c]Kazuko Wakayama

街巡りから映画祭への参加まで、カンヌを満喫した二宮と小松に、「特に印象的だった8つのエピソードを4つずつ上げるなら?」という質問をぶつけると、二宮は「僕は飛行機でパリへ向かっている途中、初めての航路で北極の上を通り、人生初の流氷を見たこと。次は、今回初めてカンヌに訪れて、“映画『浅田家!』をパリで観ました!”と街の方に言われたこと。あとは、やはり街並みです。日本ではなかなか見られない坂道や石畳などの景色が印象に残っています。仕事で名所に訪れて、カンヌの景色を見て、あそこに映画祭の会場があるんだな…とか目視した数時間後に会場に行き、レッドカーペットを歩いたのも思い出深いです」と回答。

スパンコールがきらりと光るパテントレザーのプルオーバーはシャネルのもの
スパンコールがきらりと光るパテントレザーのプルオーバーはシャネルのもの[c]Kazuko Wakayama

小松は、「私はレッドカーペットです。毎年、この時期にニュースなどでカンヌ国際映画祭の模様は観ていたので、まさか私がそこに参加できるとは思ってもおらず、今回の件を聞いたときはまだ実感がわかなかったです。次は、リゾート地ならではの太陽や海。光が日本とは違うのか、写真を撮っても日本とは違う写り方になるなと感じました。かっこいい写真が撮影できます(笑)。あとは、弾丸でしたがカンヌの余韻を楽しめたこと。一日一日が濃く、夢のような時間を過ごせました。お仕事で観客の皆さんと一緒に映画を最初から最後まで観る機会はなかなかないので、反応が確認できてうれしかったです。上映前から歓声が起きるなんて日本にはない反応だと思うので、経験できてよかったです」とコメントした。カンヌで過ごした時間が、いかに充実したものだったかが、2人の回答からもひしひしと伝わってきた。


文/山崎伸子

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