ホラーゲームの金字塔「サイレントヒル」映画第3弾が北米公開決定!今度はゲーム版「SILENT HILL2」の“忠実な映画化”に
1999年に第1作が発売されて以来、四半世紀にわたってホラーゲームの金字塔として複数のシリーズ作が発売されてきた「サイレントヒル」。その実写映画シリーズの第3弾となる『Return to Silent Hill』が、Cineverse配給のもとで年内にも北米公開されることが決定した。「Variety」が報じている。
全世界興収1億ドルを超える興行成績を収めた映画シリーズ第1作『サイレントヒル』(06)は、ゲーム第1作を原作に、娘と共にサイレントヒルを訪れた女性が、はぐれてしまった娘を探すうちに想像を絶する恐怖に直面していく物語が展開。その6年後に製作された映画第2作『サイレントヒル:リベレーション3D』(12)では、ゲーム第3作を原作に、失踪した父親を追ってサイレントヒルに足を踏み入れた18歳の少女が、自身の生い立ちと呪われた街の真実に直面する様が描かれた。
「サイレントヒル」同様、日本生まれのホラーゲームを実写映画化した「バイオハザード」シリーズが世界的に大成功を収めたことを受けて製作された本映画シリーズだが、興行的にも批評的にも振るわず。第2作をもってシリーズは一旦終了を迎えたものの、2020年に第1作を手掛けたクリストフ・ガンズ監督が新作の脚本を執筆中であることを公表。2022年秋に正式に第3作の製作が始動した。
『Return to Silent Hill』の原作となるのは、2001年に発売され、昨年秋にフルリメイク版が発売されるや全世界出荷本数200万本を超えるなど、ゲーム版シリーズのなかでも特に人気の高い第2作「SILENT HILL2」。最愛の人だったメアリーとの関係が終わり、傷心したジェイムスは、メアリーから届いた謎めいた手紙でサイレントヒルを訪れる。すっかり変貌した街のなかで恐ろしい怪物に直面したジェイムスは、メアリーを捜しながら街に起きた事態を解き明かそうとしていく。
第1作以来のシリーズ復帰を果たしたガンズ監督のもと、2023年の春から2024年初頭にかけて撮影が行われ、今年1月に作品自体は完成済み。ガンズ監督は「『SILENT HILL2』という真の傑作ゲームへの深い敬意を込めて制作した作品です。ファンの皆様に、この新作映画で楽しんでいただき満足していただければ幸いです」とコメントし、本作がゲーム版の“忠実な映像化”であることをアピールしている。
ジェイムス役を演じたのは『戦火の馬』(11)のジェレミー・アーヴィン、メアリー役は『ジグソウ:ソウ・レガシー』(17)のハンナ・エミリー・アンダーソンが演じたほか、「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」のロバート・ストレンジ、リメイク版ゲームでローラ役の声を務めたエビー・テンプルトンが同役を実写でも再演。日本での公開は現時点で未定となっている。
近年「ソニック・ザ・ムービー」シリーズや『マインクラフト/ザ・ムービー』(公開中)など人気ゲームの映画化作品が相次ぎ成功を収めており、ホラーゲームでもブラムハウス製作の『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ』(23)が大ヒットし、2025年末に続編の公開が待機中。また先日、「バイオハザード」シリーズのリブート新作映画が2026年に公開されることが発表されたばかり。このブームに乗って「サイレントヒル」にも再び脚光が当たるのか、大いに注目したい。
文/久保田 和馬