スタジオツアー東京で『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』の名シーンを体験!ハーマイオニーのドレスや死喰い人の衣装の制作秘話も明らかに
公開20周年を迎えた映画『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(05)の名シーンを体感できる特別企画「炎のゴブレット」が東京・豊島園の「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 -メイキング・オブ・ハリー・ポッター」(以下、スタジオツアー東京)にて9月8日(月)までの期間限定で開催中。
「ハリー・ポッター」映画シリーズ第4作『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』は、ホグワーツ魔法魔術学校4年生になったハリーが、100年ぶりに開催される”三大魔法学校対抗試合(トライウィザード・トーナメント)”で過酷な3つの課題に挑む姿が描かれる。ホグワーツ魔法魔術学校にフランスのボーバトン魔法アカデミー、スウェーデン・ノルウェー北部のダームストラング専門学校の生徒たちが集まり、試合はもちろん華やかなダンス・パーティも登場する。恐るべきヴォルデモートの復活も描かれ、シリーズのターニングポイントとなる重要な位置付けの作品だ。
大広間での「炎のゴブレット」仕様の演出にワクワク!
大広間に続く扉を開けると、中央に青い炎がゆらめくゴブレットが。ゴブレットの周りにはダンブルドアが引いた、17歳以上じゃないと入れない魔法がかけられた「年齢線」があり、年齢線を越えようとして老けてしまったフレッド&ジョージの姿が。シーンの再現はこれだけではないのがすごい!ゴブレットの炎が青から赤に変わると…というあのおなじみの名シーンを体験することができるのだ。ツアーで1回しか見られない演出なので、ぜひとも見逃さないでほしい。また、ゴブレットの後ろには実際の映画の撮影で使用されていたゴブレットを入れるケースや優勝杯なども並べられている。細部にまでこだわり抜いた”再現度”を体験できる特別企画なので、隅から隅までじっくりと堪能していただきたい。
トーナメントの第二の課題で登場するホグワーツの監督生用が使うバスルームも印象的なシーンのひとつ。カラフルなお湯が出る蛇口、その名も「監督生の浴室の蛇口」という展示もあり。見てみたいとは思っていたたけれど、これを再現するのか!と思わずニヤニヤしてしまう新たな展示だ。
カラフルな蛇口の先には「パジャマ姿でダンスの練習をするネビル」の展示が登場。寮での生活感が漂う展示ではダンスの練習をするネビルの腕の角度にもホッコリするのだが、注目すべきはパジャマの質感!映画「ハリー・ポッター」シリーズで衣装を手掛け、スタジオツアー東京のクリエイティブ・コンサルタントを務めているローラン・ガンシーによると特にこだわったのは「着心地」だそう。
「ネビルは個性的なキャラクター。彼の持っている個性を活かすため、ビンテージ感のあるパジャマにしました。ほかの寮生の男の子と比べると形だけでなく色味もかすんだ感じのベージュとブルーで演出しています」と明かす。さらに「ダンスの練習シーンはハーマイオニーにとってのターニングポイントでもあるけれど、ネビルにとっても、ひとつのターニングポイントになっています。ネビルが自分に自信を持ち始め強くなっていく。おもしろおかしく描かれているシーンではあるけれど、ネビルがこれから強くなっていくことを表現している非常に重要なシーンになっています」と本作におけるネビルの変化についても解説してくれた。
ちなみに撮影で使う衣装のなかには、ほつれやこすれ、汚れなども手作業で作りだしているものがたくさんあり、洗濯機や乾燥機などを使用することによるダメージを避ける必要がある。衣装の数は膨大だがひとつひとつ丁寧に手洗いをしてドライヤーをかけるなどして保管しているそう。「泥やペンキを使って汚れを作り、少しずつ衣装にダメージを与えたり、小さな穴を開けたりしてほつれた感じを出したりしています」と細部へのこだわりが感じられる。
「ハリー・ポッター」ファンはコスチュームに関しても非常に高い興味を持っていると実感しているそうで、「ファンのみなさんは小さなディテールにも注目してくれます。どんなに細かい部分も見逃さないファンのみなさんの存在が、展示のクオリティを最高基準に保つ理由にもなっています。なので、展示ではただ衣装を並べるのではなく、ストーリーテリングも大事にしています。そうすることで没入感を体験していただけるからです」と語る。何度も何度も映画を観ることはもちろん、「コンティニュイティ・シート」と呼ばれる衣装管理台帳を参考に正しい展示をすることもポイントだそうで、そのためにマネキンも衣装が自然な形でフィットできるように、特注で作成していると明かす。