トム・クルーズ、笑顔封印『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』極限の“潜水スタント”に挑む特別映像
トム・クルーズが主演する映画『ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング』(5月23日公開)から潜水スタントに挑む特別映像が解禁された。
「ミッション:インポッシブル」シリーズの最新作となる本作。前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』(23)に続き、いくつもの意味を持つ語“レコニング”を引き継ぎ、さらには“ファイナル”とうたっていて、シリーズの最後、はたまた主人公イーサン・ハントの最期…など様々な展開を推測させる意味深なものとなっている。
出演陣は、スパイ組織IMFに所属するイーサン役のトムはもちろんのこと、ベンジー・ダン役のサイモン・ペッグ、ルーサー・スティッケル役のヴィング・レイムスなどお馴染みのメンバーに続き、前作より参加し絶大なインパクトを残した、グレース役のヘイリー・アトウェル、パリス役のポム・クレメンティエフ、ガブリエル役のイーサイ・モラレスも続投する。
すでに公開されている予告編のなかで、縦横無尽に飛び回る小型飛行機にイーサンが振り落とされまいと食らいつくシーンに加え、空母の甲板から荒波が押し寄せる大海原にダイブする姿など、彼にしか成しえない神業の数々が収められているが、このたび解禁されたのは、危険な“潜水スタント”にトムが挑む、極限の撮影現場を捉えた特別映像。
『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』(11)では地球上で最も高いビルであるブルジュ・ハリファに登り、前作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング』ではバイクに乗りながら断崖絶壁からダイブするなど、これまで幾度となく命懸けの危険なスタントに挑戦してきたトム。想像しただけでも足がすくむようなスタントに挑む際でも笑みを絶やさず、あくまで撮影を楽しみながら臨んでいた彼も、今回の撮影ばかりは笑顔を封印。かつてないほど強張った表情からは、潜水スタントがいかに危険で本作にとって重要なシークエンスであるかがうかがえる。それもそのはず、撮影現場では「なにかあればすぐ知らせて。ケガ人が出るくらいなら、撮影全体を止める」という注意喚起が行われるほど、極限の緊張感が漂っていたようだ。
トムが本映像で身に着けている特別設計のマスクとウェットスーツは、長時間使用してしまうと低酸素症を引き起こしてしまうため10分間しか着用が出来ないという制約がつけられ、危険と隣り合わせのスタント撮影を安全に実行するための代物。撮影当時のことをトムは「自分の二酸化炭素を吸い込んでいた。それが体内に蓄積されて筋肉に影響を与えるから、それを克服しながら演技に集中する必要があったんだ」と振り返り、監督のクリストファー・マッカリーも「とても困難で恐ろしく、本当に肉体的にきつかった」(参照:米「Empire」誌)と、今回挑んだスタントが一歩間違えたら命を落としかねない極限の状態であったと振り返っている。
さらにトムが海パン1枚で潜水する姿を捉えたワイルドなメイキング写真も到着。ちゃっかり映り込む監督のマッカリーとともに収められた本スチールは、笑顔を一切封印した特別映像とは打って変わって、明るく照らされたクルーズの顔にも笑みがうかがえる。またカメラと思しき大きな機材を片手で持つ姿は、とても御年62歳とは思えないほど引き締まった身体。とことん“リアル”にこだわるクルーズの肉体美が収められている。
シリーズ屈指のスケールになること間違いなしの本作。人間離れの超絶危険な撮影に挑んだトムの勇姿をスクリーンで堪能したい。
文/スズキヒロシ