“紙マイクラ”クリエイターも驚く『映画マイクラ』の世界!「ゲームの世界観を壊さずに、実写だからこその細やかな表現」
「ヘンリーが武器をクラフトするシーンで、僕の頭がいかに固いのか思い知りました」
鑑賞前には、「動画制作の参考にしようと思っていた」と話していた神近。映画には、自身が“紙マイクラ”で表現していたような見せ方が登場していたことを説明しつつ、今後に動画制作の影響を与えるような表現が多くあったと笑顔で語る。
「僕の動画の中には、作業台をつかってアイテムをクラフトする行程を自分なりに映像として表現したものがあるんです。映画で似たシーンが出てきますが、自分がやっていたことにかなり近い形で描かれていたので、そこはすごく印象に残りましたね。僕の作品は机の上に収まるサイズを紙のブロックで再現しているのですが、劇中でどこまでも広がるすべてがブロックだけでできている世界を見た時に、やはり目指すのはここなのかな!と思いました。いつかはこんなブロックだらけのすてきな空間を作りたくなりましたね」。
そんなクリエイター目線で特に印象に残ったのは、ヘンリーがゲームには存在しないアイテムを使って、新しい武器をクラフトするシーンだと熱っぽく語る。
「ポテトを飛ばす『ポテトガン』を産み出すんですが、銃のようなアイテムは基本的にはゲームに存在しないんです。ゲームに存在しないアイテムを自由に作り出す姿を見て、僕の頭がいかに固いのか思い知りましたね。“紙マイクラ”でもゲームに存在するものしかクラフトしてはいけないと勝手に思い込んでいました。マイクラは想像力を膨らませることが大事なゲームですが、映画では物語のテーマとしても、このことを改めて理解させてくれましたね」。
「マイクラが気になっている方には入門編として楽しんでもらえるはず」
ゲームと現実世界での“紙マイクラ”を通して、マインクラフトにこだわり続けている神近も満足した『マインクラフト/ザ・ムービー」。最後に、これから作品を観に行くことを楽しみにしている人たちに向けた注目ポイントを語ってもらった。
「『マインクラフト』はゲームではあるんですが、最近は知育や教育的にも役立つということで多方面から注目されているもので、もはや“ゲーム”という媒体を越えたものになりつつあると思っているんです。この映画は、ゲームを知らない人でも楽しめるような作りになっている見やすい内容になっているので、マイクラが気になっている方には入門編として楽しんでもらえると思います。お子さんがいらっしゃる方はぜひ一緒に観に行ってほしいですね。いまの子どもは絶対にマイクラを知っているので、きっと映画の話で盛り上がることができると思いますし、これをきっかけに一緒にマイクラをやってみるのもいいんじゃないかなと。
そして、マイクラをより知っている人には、映画に隠されたいろんなイースターエッグや小ネタを探したりするのも楽しいはずです。劇場公開されたら、息子と一緒に吹替版を観に行こうと思っています。観たらしばらくは親子でマイクラブームになるんじゃないかと予想しています」。
取材・文/石井誠