『ウィキッド ふたりの魔女』が平日も驚異の安定感で、春休み興行へ!ミュージカル映画が強い日本でも大ヒットなるか

『ウィキッド ふたりの魔女』が平日も驚異の安定感で、春休み興行へ!ミュージカル映画が強い日本でも大ヒットなるか

3月14日から3月16日までの全国映画動員ランキングが発表。ここ5年の「映画ドラえもん」シリーズで最高のスタートダッシュを切った『映画ドラえもん のび太の絵世界物語』(公開中)が、2週連続Vを達成。週末3日間で観客動員46万7000人、興行収入5億7600万円と前週比82%の成績をあげ、累計成績では動員114万人&興収14億円に達している。

2週連続2位の『ウィキッド ふたりの魔女』ヒットのカギはやっぱりリピーター?

北米で記録的なメガヒット&オスカー2部門受賞の『ウィキッド ふたりの魔女』
北米で記録的なメガヒット&オスカー2部門受賞の『ウィキッド ふたりの魔女』[c] Universal Studios. All Rights Reserved.

前週に引き続き2位にランクインしたのは、第97回アカデミー賞で10部門にノミネートされ2部門で受賞を果たした『ウィキッド ふたりの魔女』(公開中)。初週末には動員32万1000人&興収5億1900万円という、近年の洋画実写作品としては抜群の好成績をあげた同作は、2週目末3日間も動員23万9000人、興収3億9700万円と、前週比75%前後をキープ。累計成績では、すでに動員76万人&興収12億円を突破している。

同作で注目すべきは平日の成績だ。3月16日までの公開10日間の累計動員は先述の通り76万人(公式発表では76万3415人)。そこから初週末3日間と2週目末3日間の動員数を引いて出される、3月10日から3月13日までの平日4日間の動員はおよそ20万3000人。同じことを『のび太の絵世界物語』でやってみると10万人強。実にダブルスコア近い差をつけている。

IMAXなどのラージ・スクリーン・フォーマットでの上映が大盛況!
IMAXなどのラージ・スクリーン・フォーマットでの上映が大盛況![c] Universal Studios. All Rights Reserved.

『のび太の絵世界物語』の動員が週末に偏っているのは、メインターゲットである小学生がまだ春休みに入っていないことが一因であろう。それにしても、平日で1日平均5万人近い動員を維持している『ウィキッド』の安定感は目を見張るものがある。161分というなかなかの長尺であるため上映回数には限りがある一方、IMAXやScreenXなど、それを補うだけの上映形式のバリエーションの多さがリピーター心をくすぐり、動員アップにつながっているというのが一理ありそう。

北米では累計興収4億7000万ドルを突破し、ブロードウェイ・ミュージカルの映画化作品として最大のヒット、実写ミュージカル映画としてもディズニーの『美女と野獣』(17)に次ぐ歴代2位を記録している同作。日本では以前からミュージカル映画がヒットしやすい傾向にあり、北米で興収1億5000万ドル弱だった『レ・ミゼラブル』(12)も興収58億9000万円、『ラ・ラ・ランド』(16)も興収44億2000万円、『美女と野獣』にいたっては興収124億円と、ブロードウェイの映画化もオリジナルも、ディズニー・ミュージカルも、満遍なくヒットしてきた。


平日の成績は『ドラえもん』以上!?『ウィキッド』の驚異的な安定感を分析
平日の成績は『ドラえもん』以上!?『ウィキッド』の驚異的な安定感を分析[c] Universal Studios. All Rights Reserved.

そういった点では、現状で興収25〜30億円超えが視野に入っているともいわれている『ウィキッド』だが、ここから本格化する春休み興行でさらに伸びる可能性も充分に秘めているといえよう。3月21日(金)からは第2弾入場者プレゼントの配布に加え、全国50館での応援上映もスタート。あとは実写ミュージカルとして競合となりそうなディズニーの実写版『白雪姫』(3月20日公開)との兼ね合い次第であろう。

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