Fukaseの”友人”との共作が主題歌に『少年と犬』出会いと別れを描く感涙の予告映像が公開
ノワール小説の旗手として日本の文学界の先頭を走り続ける馳星周が2020年に発表、第163回直木賞を受賞し、現在までに累計発行部数50万部を突破している同名小説を映画化する『少年と犬』(3月20日公開)。高橋文哉と西野七瀬のW主演で描く本作の主題歌がSEKAI NO OWARIの「琥珀」に決定し、あわせて予告映像が到着した。
様々な背景を抱えた人々と犬の多聞(たもん)の触れあいを描いた6つのエピソードを綴った短編連作小説であり、大切な人に会うために岩手県釜石から彷徨ってきた1頭の犬”多聞”が、西の方角を目指して日本を縦断する旅路で出会った、傷つき、悩み、惑う人々との心の交流を重ねていく本作。骨太な社会派ドラマから恋愛物語まで幅広いジャンルで、繊細で丁寧な演出に定評がある人間ドラマの名手、瀬々敬久監督が、原作の複数のエピソードにオリジナル要素を加えて映画化する。
企画、プロデュースには、『黄泉がえり』(02)や『余命1ヶ月の花嫁』(09)など観る者の涙を誘う企画を得意とする平野隆。そして脚本は、第38回日本アカデミー賞優秀脚本賞の『永遠の0』(13)、第66回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にも出品された『藁の楯 わらのたて』(13)、家族の愛の実話を映画化した『ディア・ファミリー』(224)の林民夫が担当する。
先日、大切な人を目指し、5年間で3000キロの旅をする多聞がその道中で出会う5人のキャストを解禁。多聞にとって「たった1人の大切な人」である少年、光の父親、内村徹役に斎藤工、徹の妻であり、光の母親、内村久子役に宮内ひとみ、不治の病に侵された猟師、片野弥一役に柄本明、和正の姉であり、認知症の母を介護しながら働く中垣麻由美役に伊原六花、和正に危険な仕事を斡旋する先輩、沼口正役に伊藤健太郎が決定し、実力派俳優が名を連ね、本作への期待がさらに高まっている。
そしてこのたび、多聞が起こした奇跡の物語を彩る主題歌にSEKAI NO OWARIが決定。2011年のメジャーデビュー後、唯一無二の存在感を放ち、ポップからダークまで幅広い音楽性を持った楽曲とテーマパークのような世界観あふれるライブ演出で、子どもから大人まで幅広い層のリスナーを魅了する4人組バンド。2022年にリリースしたシングル「Habit」がSNSを中心に話題沸騰となり、TikTok上で25億回再生、さらにYouTubeで公開したMusic Videoは、なんと5か月で1億回再生を突破。2022年を代表する楽曲となり、同年のレコード大賞をも受賞するなど、デビューから10年以上経ってもなお、勢いはとどまるところを知らず、名実ともに日本を代表するグループとなったSEKAI NO OWARI。
そんなSEKAI NO OWARIは2025年にデビュー15周年を迎え、記念すべきアニバーサリーイヤーの始まりとして発表されるのが本映画の主題歌「琥珀」だ。「琥珀」は、ピアノ、弦とオーボエの演奏で構成されたシンプルなアレンジの中に優しくも力強いメロディと歌詞が響き、聞く人に様々な感情を想起させる楽曲。
主題歌のオファーを引き受けた際、Fukaseの頭にはある一つの曲が浮かんだという。それは、SEKAI NO OWARIの活動以前からFukaseの友人であり、新世界リチウムのベーシストでもあった千葉龍太郎がFukaseに聴かせていた楽曲。その後、千葉は事故で他界し、その曲は未完成となっていた。今回SEKAI NO OWARIは、Fukaseの友人がのこしたそのメロディに新たなメロディを加え、歌詞を書き、「琥珀」を完成させた。
この主題歌についてFukaseは「この曲は僕の友人との共作です。10年近く前にこの曲のデモを聴かせてもらってから、誰の手元にもこの音源はなく、僕の頭の中だけに残り続けました。まだ完成していなかったこの曲に新しいメロディをつけて琥珀という名前を付けました。多聞のように想いをつなげるモノになっていれば幸いです」とコメントを寄せた。
そして、今回主演を務める高橋と西野からもコメントが到着。楽曲を聴いて高橋は「学生の頃によく聴かせていただいていたSEKAI NO OWARIさんに、この映画のために主題歌『琥珀』を書き下ろしていただけたこと、本当に嬉しかったです。『琥珀』は映画の世界観とリンクしていて、楽曲にかけるFukaseさんの想いと僕らが作品にかけた思いが交差しているような不思議な感覚でした。映画館で皆さんに今作を観ていただいて、『琥珀』がかかった時に歌詞が脳につきささる体験を、ぜひ劇場でしていただけたら嬉しいです」と喜びとともに想いを語る。
そして西野も「SEKAI NO OWARIさんの楽曲はお仕事に行く前によく聴いていた思い出があります。『琥珀』を聴いた時、優しい音とFukaseさんの繊細な歌声が薄いガラスのような、泡がゆっくりと漂っているような、そんなイメージが頭の中に流れてきました。作品の雰囲気にぴったりな柔らかい音楽で、私も毎日聴いています」と絶賛の様子。
また、プロデューサーの平野も「『琥珀』を初めて聞いた時思わず涙がこぼれてしまいました。美羽(西野七瀬)が和正(高橋文哉)を想う気持ちと、Fukaseさんが千葉龍太郎さんを想う気持ちが重なり深く胸に刺さりました。映画と主題歌で “貴方の心に溶けている消せないもの“ を感じて頂ければと思います」とコメントを寄せた。せつない歌詞に加え、儚い歌声でしっとりと歌い上げられた「琥珀」は、エンドロールまで余韻たっぷりに作品の世界に浸ることができる楽曲に仕上がっている。
あわせて解禁された予告映像では、震災で職を失い犯罪に手を染めてしまった和正と、罪を犯し秘密を抱えて生きる美羽、人生に希望を失っていた2人が、多聞と出会ったことで“まっとうに生きよう”と必死にもがいている様子を主題歌の「琥珀」が温かく包み込む。様々な人との出会い、そして別れを繰り返しながらもたった1人の大切な人にめがけて突き進む多聞の奇跡の物語に感動を予感させる映像になっている。そして、さらに先日解禁となった新キャストも登場する本ポスタービジュアルも完成。それぞれの想いが交錯する憂いを帯びた表情に加え、多聞が長い旅路に向かう決意の姿が感じられるビジュアルに。
また、本日より“犬”との思い出エピソードを募集する「わたしと犬キャンペーン」を開催。映画『少年と犬』で描かれるのは”人間と犬の絆”。本キャンペーンでは「わたしと犬の『絆の話』」、「わたしと犬の『感動した話』」「わたしと犬の『忘れられない話』」など、”人”と“犬”との思い出エピソードを募集するとのこと。「#わたしと犬キャンペーン」のハッシュタグを付けてX、Instagramで投稿または公式サイトのキャンペーンページから参加が可能だ。
古来より”犬”は人間のよき相棒であり、友人であり、家族として寄り添ってきた。狩猟に付き添い獲物を仕留め、家族としてそばにいてぬくもりを共有する。そんな“無償の愛の実践者“でもある犬=“多聞”と、様々な時と場所での人との出会いが織りなす物語は、すべての世代の胸を打ち、“生きることの意味”を教えてくれること間違いなしだ。