監督、脚本、朗読
東南アジアで“ひとりNGO”として活動し、2022年に71歳で永眠した栗本英世の人生に迫るドキュメンタリー。生前の映像や関係者の証言を交え、人身売買や地雷の危険にさらされた人々を支援し、子どもの教育のため寺子屋を建てるなど各地を奔走した彼の足跡を追う。監督は『戦影~売国奴と呼ばれた男たちの遺言状~』の牧田敬祐。東京ドキュメンタリー映画祭2024にて長編部門グランプリを受賞。
ストーリー
1980年代後半、東南アジアに飛び出した栗本英世は、ラオスやタイの山岳部で売られる子どもたちを懸命に助け出そうとするが、親が立ちはだかり失敗続きだった。1996年、内戦が終了したばかりのカンボジアに辿り着いた栗本は、タイから帰国した難民が暮らす地雷だらけの村で、村民と一緒に手掘りで地雷を除去。一方、難民の子どもたちをターゲットとする人身売買と闘うため、栗本は親のいない孤児たちを守る「こどもの家」を開設し、地雷原の村に識字教育を行う草葺きの寺子屋づくりを始める。そんななか、「慈悲魔(じひま)」というインドのアウトカーストの子どもが喜捨をもらい物乞いをして生きていけるようにと、手足を切断されるような構造がカンボジアにもあてはまり、それは支援する側の責任であることを告発する。栗本はお金に頼らないで自立を促すような支援活動を模索し続ける。いつも一文なしで手ぶらで現れる栗本は、いつしか「OKA(カンボジア語でチャンスの意)」と呼ばれるようになった……。
スタッフ
撮影
吉本憲正
撮影
桜田純弘
撮影
梅本承平
撮影
鶴岡由貴
録音
細川雅浩
デザイン
塩山一志
デザイン
押方泰彦
MA
吉田一郎
MA
ガリレオクラブ
アニメーション
徳永尚和
題字
糸田トコ
制作
松林展也
制作