
広瀬すず
悦子
2017年にノーベル文学賞を受賞したカズオ・イシグロの長編デビュー小説『遠い山なみの光』を「ある男」の石川慶監督、広瀬すず主演で映画化。戦後間もない1950年代の長崎と1980年代のイギリスの二つの時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解とくヒューマン・ミステリー。カズオ・イシグロ自身もエグゼクティブ・プロデューサーに名を連ねている。
日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、自著執筆のため、異父姉の死以来足が遠のいていた、母が一人で暮らす郊外の実家を訪れる。母の悦子は、長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、その過去について何一つ聞いたことがないニキ。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るというある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、とある女性と、その幼い娘の夢だった。
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