 
                          水原一郎
沢井裕
池田一朗・森本吉彦の共同脚本を「皮ジャン・ブルース」の飯塚増一が監督したアクションもの。「花と嵐とギャング」の星島一郎が撮影した。
大谷・望月・黒木・安川ら六人は、太平洋戦争の末期にラオスの寺から宝石を略奪、それをひそかにかくして帰国した。それから十六年、大谷がカンボジヤに渡りその宝石を探しだしたが、入国の際に税関逃れのため東南アジア遠征中の泉製鉄アメリカン・フットボール・チームのボールに仕こんで持ち帰った。そのボールは、白山丸の鈴木船長へ贈られ、さらにふとしたことから新港企業チームのボールにまぎれこんだ。--太平洋燻蒸は、船に巣くう鼠や油虫を青酸ガスで退治するのが仕事という、変った会社である。白山丸の燻蒸に出かけた折、邦さんが船上で不審な事故死をとげた。社長の息子裕が活動をはじめた。まずくさいと思ったのは、事件当日臨時に雇い入れた源次という男。実はその男は望月の部下の元黒木兵長だったのだが、源次もまた射殺されてしまった。その殺人現場、望月組が経営するキャバレー・サザンスターにのりこんだ裕は、そこで下着デザイナーの柴田克美、その弟子で望月の用心棒の風巻の妹京子を知った。向う意気が買われ、裕は望月の子分に望まれた。ハマの風太郎安川を見つけ、ラグビーボールの謎を知った。裕は一味の仲間割れを狙った。疑心暗鬼となった大谷は、望月組とはライバルの友田組の力を利用した。両派入りみだれての拳銃戦。宝石をかくしたラグビーボールの行方が新港企業チームにあると知った望月一派は、山手グラウンドにのりこんだ。当のボールは試合に使われていた。裕が出場しボールを抱えてグラウンドをとびだした。しかし、殺し屋の風巻と、情婦の克美が車で待っていた。ボールからは数十個のダイヤが現われた。その時望月一派、さらには太平洋燻蒸のメンバーが駈けつけて大乱戦。風巻と克美はダイヤを鷲づかみにして車にのり、ハイウェイを疾走中、ダンプカーに衝突した。燃え上る炎の中で、ダイヤモンドだけが路上に輝き残った。
 
                          沢井裕
 
                          沢井大五郎
 
                          風巻洋介
 
                          風巻京子
 
                          
                        望月東吾
 
                          
                        大谷謙次郎
 
                          
                        柴田克美
 
                          
                        安川新一
 
                          
                        黒木源次
 
                          
                        早川竜次
 
                          
                        浜田三吉
 
                          
                        川西邦太郎
 
                          
                        鈴木敏三
 
                          
                        鈴木茂
 
                          
                        鈴木光夫
 
                          
                        友田良平
 
                          
                        古屋
 
                          
                        富田
 
                          
                        富田健
 
                          
                        たけし
 
                          
                        中村当直士官
[c]キネマ旬報社