 
                          宮井えりな
西片志麻
自分を育ててくれた叔母の“淫乱”な血が自分の身体にも流れていると思い悩む女教師を描く。脚本は「団鬼六 縄化粧」のいどあきお、監督は「ひと夏の関係」の加藤彰、撮影は「宇能鴻一郎の濡れて開く」の森勝がそれぞれ担当。
私立高校で古典を教える美貌の女教師西片志麻が学校で教鞭を取りながらも、夜は男を求め巷をさまよう生活になったのは金のためではない。母親のいない志麻には母替りに育ててくれた叔母がいたが、彼女は老年になった今も、男と同棲するほどの淫蕩な生活ぶりで、その血が自分のなかにも流れていると思うと不安でならなかった。冬休みのある日、アイスホッケー部の練習を見ていた志麻は、生徒の燎子から罵声をあびた。それは、燎子のボーイフレンドの浩が志麻に好意をもっていたからだ。ある日、校長に呼び出された志麻は自分について良からぬ噂が流れていることを聞かされる。ある夜、その噂を聞いた浩は、志麻のアパートを訪ね彼女を三万円で買いたいと言った。その金は燎子が身体を売って作った金だ。しかし志麻はなんとか浩を帰した。翌日、同僚の生物教師、坂口に生物教室で淫らな格好で弄ばれる志麻の姿を見た浩は茫然として部屋を出ていった。その夜、伯母が精神病院で発狂して死んだという悲報を受けた志麻は、兄から叔母とは血の繋がりのないことを聞く。怖れていた血が自分とは関係のないことを知って、茫然とする志麻だが、もうそんなことはどうでも良かった。志麻はその夜買われた男に貰った三万円で、タクシーに乗ると「行けるところまで行って」と言って、シートにもたれて眠りこむのだった……。
 
                          西片志麻
 
                          幼女時代の志麻
 
                          志麻の叔母
 
                          小形燎子
 
                          
                        小形忍
 
                          
                        神坂浩
 
                          
                        坂口
 
                          
                        久保校長
 
                          
                        松木先生
 
                          
                        滝村
 
                          
                        手塚良平
 
                          
                        ラブホテルの男
 
                          
                        ゆきずりの男
 
                          
                        宮田
 
                          
                        志麻の兄
監督
脚本
製作
撮影
音楽
美術
編集
照明
録音
助監督
企画
スチール
制作補
[c]キネマ旬報社