ボスになりたくない男たちの後継者争い!映画『BOSS/ボス』ラ・ヒチャン監督が語るキャスティング秘話と笑いへのこだわり
「個人的にもTUBEの曲が大好きです」
そして、エンドクレジットには、まるで往年のジャッキー・チェン映画を踏襲するようなメイキングシーンが!「現場が楽しいというのももちろん重要なことです」としたうえで「でも、多くの俳優やスタッフ陣がたくさんの時間を費やして準備をしてから現場に臨んでくれるので、いかに多くの人に楽しんでもらえる作品にするかが一番大事。だから、そういう願いや祈りのような想いを胸に、撮影を続けてきました。きっと現場にいるスタッフや俳優陣も、同じ想いでいてくれていたと思います。だから、本編には入れられなかったメイキング映像も入れました。90年代の硬派なノワール作品を覆すような笑いコメディというものを作りたいという想いもきっと強かったと思います」と説明する。
さらにエンドロールで、TUBEの名曲「ガラスのメモリーズ」を韓国のデュオ、CANがカバーした「我が人生の春の日は…」が流れる点も気になるところだ。韓国ドラマ「ピアノ」の挿入歌かつメインテーマとして親しまれた同楽曲には、裏社会で孤独に生きてきた男の過酷な人生の哀愁が歌詞に刻まれている。
同曲を使った理由についてラ・ヒチャン監督は「オープニングシーンの撮影時、最初から曲を決めて撮る場合も多いのですが、今回は現場でいろいろな曲を試してみました。あの曲は、日本だとTUBEの曲で愛について語ったものという印象が強いと思いますが、実は韓国でも大ヒットドラマで使われた、非常に人気がある曲です。カバーされた韓国の歌詞は、男の哀愁を物語るもので、それがこの映画の題材と非常に通じるものがあると思いました。個人的にもTUBEの曲が大好きで、編集段階で映像に合わせてみたところ、ぴったりハマったので起用しました」と答えてくれた。
ド派手なアクションや、仲間や師弟の絆がふんだんに盛り込まれた韓国ノワールと、とことん振り切ったコメディを両立させた快作『BOSS/ボス』。エンドクレジットまでとことん楽しませてくれる映画なので、ぜひ大スクリーンにてご覧いただきたい。
取材・文/山崎伸子

