ハリウッドきっての犬好き!『ハート・オブ・ビースト』の熱演も納得のブラピの愛犬家伝説
見事なコンビネーションでパルム・ドッグ賞を獲得
ピットのスクリーンの歴史を振り返ると、犬との深い縁はいまに始まったことではない。『セブン』(95)や『スナッチ』(00)、『ザ・メキシカン』(01)といった彼の代表作には犬が出演(『セブン』に登場するミルズの飼い犬は実際にピットが飼っていた犬ともいわれている)。ピットが第92回アカデミー賞助演男優賞を受賞した『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(19)では、彼が演じたクリフ・ブースの相棒としてピットブルのブランディが登場する。ブランディ役を務めたサユリ(映画初出演)とは撮影前からじっくり信頼関係を築き上げ、劇中でも見事なコンビネーションを披露。カンヌ国際映画祭の期間中、彼女には優れた犬の演技に贈られる「パルム・ドッグ賞」が授与された。
撮影中に出会った野良犬たちを保護
さらに、ファンの間で語り継がれているのが90年代のアルゼンチンでの出来事だ。『セブン・イヤーズ・イン・チベット』(97)の撮影でメンドーサ州に滞在していた際、過酷な環境で暮らす野良犬たちを見過ごせず、10頭以上の犬を自ら保護。餌を与えるだけでなく獣医に診せ、里親探しまで行った。なかでも特に強い絆で結ばれたグレイハウンドミックスのブランコは、撮影終了後にアメリカの自宅へと連れ帰り、愛犬として生涯大切に育てることとなった。
このようなロケ先や日常での保護活動は彼にとって特別ではなく、ごく当たり前のこと。米国の自宅には専用のシェルターまであり、避妊・去勢手術を済ませてから里親に託しているという。スクリーンの外でも筋金入りの“犬ファースト”なのだ。
現在、ピットの自宅にはサンデーとヴァンディというプードル系ミックス犬が暮らしており、最近さらに1頭の保護犬を家族に迎え入れたそうだ。
「どれほどつらい一日だったとしても、玄関のドアを開ければ尻尾を振って全力で迎えてくれる。それを見ると、文句を言っている場合じゃないなと思えるんだ」。
この言葉の通り、オザーク地方の森や湖で育った彼にとって犬は単なるペットではなく人生の相棒そのもの。『ハート・オブ・ビースト』でジェームズがオーディンに向ける温かい眼差しには、ブラッド・ピットがこれまでの人生で愛犬たちと紡いできた本物の絆が息づいているのだろう。
文/竹島ルイ
