横浜流星&広瀬すずW主演『汝、星のごとく』で監督を務めた藤井道人、30歳の節目を迎えた横浜を「成長したな」としみじみ

横浜流星&広瀬すずW主演『汝、星のごとく』で監督を務めた藤井道人、30歳の節目を迎えた横浜を「成長したな」としみじみ

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凪良ゆうの同名小説を横浜流星広瀬すずをW主演に迎えて映画化した『汝、星のごとく』(10月9日公開)のブルーカーペットイベント&完成披露試写会が9月17日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、横浜と広瀬をはじめ、中村アン、濱田岳、尾野真千子、木村佳乃、石田ゆり子、長谷川博己、藤井道人監督が出席。物語の舞台のひとつとなる瀬戸内の美しい海を想わせるブルーカーペットを歩いた。

『汝、星のごとく』ブルーカーペットイベント&完成披露試写会が行われた
『汝、星のごとく』ブルーカーペットイベント&完成披露試写会が行われた

物語の舞台は風光明媚な瀬戸内のとある島。京都から島に転校し、漫画原作者になる夢を持つ男子高生、青埜櫂(横浜)と、島で生まれ大好きな刺繍を仕事にしたいと願いながら母親と暮らす女子高生の井上暁海(広瀬)が出会い、恋に落ちるも、それぞれの抱える運命に翻弄され、選択を迫られる15年間を描く。

【写真を見る】広瀬すずはビッグシルエットのスーツスタイル、横浜流星はベルトがポイントのブラックコーデで登場!
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キャスト、監督は清々しい笑顔でブルーカーペットが敷かれた大階段を歩いた。横浜は「私事ですが、昨日30歳を迎えまして」と切りだすと、周囲から「フー!」という歓声とお祝いの言葉を浴びた。「ありがとうございます」とお辞儀をしながら照れ笑いを浮かべた横浜は、「20代の最後に凪良先生が紡ぐ物語の世界のなかで、青埜櫂として生きられたことを幸せに思います。すばらしいキャスト、スタッフの皆さんと共にこの作品をつくれたことを幸せに思います」と挨拶。「公開まで、自分のできる限りのことはやる覚悟です」と強い意気込みをにじませた。

周囲から「フー!」という歓声とお祝いの言葉を浴びた、横浜流星
周囲から「フー!」という歓声とお祝いの言葉を浴びた、横浜流星

そしてカーペットから移動して実施された完成披露試写会の舞台挨拶は、全国192の劇場と中継を繋ぎ、約3万人が視聴するなかで行われた。凪良による原作小説と出会った横浜が、「この物語を生きたい」と切望したことから映画化が実現した本作。横浜は「自分にとって20代最後、30代の1作目、人生の節目である貴重な、特別な作品」と本作を表現。

漫画原作者としてプロを目指す青年、櫂役の横浜流星
漫画原作者としてプロを目指す青年、櫂役の横浜流星

「凪良先生の原作に触れるたびに毎回心を救われ、自分を見つめ直すんです。『汝、星のごとく』を読み終わった瞬間に、いまこの時代に届けるべきだなと強く思った。すばらしい原作なので、必ず映画化すると思った。そこで自分が櫂として生きなければ後悔すると思い、凪良先生に手紙を送って。藤井監督にお願いして、すばらしいキャスト、スタッフの皆さまが集って完成させられた」とこれまでの道のりを振り返りながら、「非常に幸せに思います」と心を込めた。

瀬戸内の島で育ち、苦労しながらもいつか自分の力で出てゆきたいと夢見ている暁海役の広瀬すず
瀬戸内の島で育ち、苦労しながらもいつか自分の力で出てゆきたいと夢見ている暁海役の広瀬すず

さらに「いまの時代に届くべき、観ていただきたい一番星のような作品になりました」と完成作に胸を張った横浜は、「いまはSNSによってつながりは増えたけれど、人と人との距離はなぜか離れているような気がして。ちょっと孤独に感じてしまったり、たくさんの情報や世間の声に振り回されて、他人の目を気にしたり、正しさに縛られて、“自分の価値はなんなのか”、“どう生きればいいのか”と見失ってしまうような、息苦しい時代」といまの時代に思いを巡らせ、「櫂と暁海は、世間の正しさや常識に流されずに生きている。それってすごく美しいこと。そこには自分のために選択した生き方、愛の形、正解がある。息苦しい時代を生きている方々の心に、一筋の光を照らせると思っています」と熱っぽく語った。

恋多き櫂の母、青埜ほのか役の尾野真千子
恋多き櫂の母、青埜ほのか役の尾野真千子

櫂と愛を育みながらも運命に翻弄される暁海を演じた広瀬も、凪良の紡ぐ世界は「なんでも正解にしてくれて、味方になってくれる。撮影現場も、すごくやさしいものをいただいたように過ごさせてもらいました」と原作に惚れ込んでいる様子。「(櫂と暁海の)15年を映画で表現するって、とても難しいなとシンプルに思っていたんですが、毎日いろいろなものに触れながらお芝居をするという、贅沢で幸せな時間でした」と感謝。「皆さんと心を通わせ合いながら、とても丁寧に、優しく映画を作ることができた」と充実の撮影期間を振り返った。メガホンを取った藤井監督とは初タッグとなる広瀬だが、「監督は、すごく演者さんの味方になってくれる方。優しいなと思いながら」とにっこり。「言葉にして説明してくださるので、信用しながら、話しながら、現場にいられました」と感謝を伝えていた。

メガホンを取った藤井道人監督
メガホンを取った藤井道人監督

広瀬からの言葉に恐縮しきりの藤井監督は、「流星とすずさんが、櫂と暁海を生きて。それはスクリーンに残っている。楽しみにしていただきたい」と呼びかけた。藤井監督にとっても「30代最後の映画がこれでよかった」と節目の作品となり、「ちゃんとこれを残せたこと。お客様に届くこと。卒業制作と言うとあれですが、ひとつの締めくくりになったのかなと思っています」と語る。また、これまでに何度も創作を共にしてきた“盟友”とも言える横浜については、「ちょっと今日、感動したことがある」と告白した藤井監督。「流星が、取材の時にすごくしゃべるようになった」と明かして、横浜と会場の笑いを誘った。

夫の不倫で心が病んでしまう暁海の母、井上志穂を演じる木村佳乃
夫の不倫で心が病んでしまう暁海の母、井上志穂を演じる木村佳乃

藤井監督は「『うー』とか『あー』とかしか言わなかった流星が、『この映画はですね…』と話していてすごく感動して。『映画を観てくださる方に一言』と言われた時にも、おそらくこれまでは半分くらいしか言いたいことが言えていなかった彼が、全部言えちゃって。僕は『なにもないです』となった時に、一番うれしかったです」と笑顔を浮かべ、「成長したな」としみじみ。横浜は「30歳なので」と楽しそうに応えていた。そして広瀬について、藤井監督は「僕は女優さんを演出するのは、得意というわけではなかったんです。すずさんのおかげで、男性だから、女性だからではなく、人としてその人の寄り添って並走するということについて、改めて考えさせてもらった。それはすずさんのおかげ。感謝しています」とお礼を述べていた。

『汝、星のごとく』ブルーカーペットイベントの様子
『汝、星のごとく』ブルーカーペットイベントの様子

あらゆる選択に迫られる主人公の関係になぞらえて、「人生のターニングポイントとなった大事な選択」を発表する場面では、横浜が「空手を始めたこともそうですし、この世界に入ったこともそうだし。藤井監督と出会ったこともそうだし。『流浪の月』に出会って、凪良先生に出会って。『汝、星のごとく』を手に取って、いち読者として楽しめばよかったものを、先生に手紙を書くということも選択だと思います。人生一度きりなので、後悔ないように生きています」と言葉に力を込めた。「私もこのお仕事を始めて、東京に来たのは大きいこと」とうなずいた広瀬は、「このお仕事を始める瞬間もそうなんですが、自分の意志というよりは、導かれた感覚が強くて。そういう選択もありなんだなと思うタイミングが、多々ある。そういうのもいいなと思えたり、いざという時は自分で決断できたり、器用にできたらいいなと思っています」と未来を見つめていた。


二階堂絵理を演じる中村アンと、植木渋柿役の濱田岳
二階堂絵理を演じる中村アンと、植木渋柿役の濱田岳

最後にメッセージを送ることになると、横浜は「言おうか、言わないか迷ったんですが…」と考えながら、「作品を比較したりすることは、恐れ多いこと。でも同じ東宝作品で、同じ瀬戸内で撮影された作品。あえて話します。打ち上げの時に、東宝の方々の前で『セカチュー』(世界の中心で、愛をさけぶ)を…と生意気な発言をしました」と述懐。原作や監督、スタッフ、キャストを改めて称えながら「表現としてはおかしいかもしれないですが、令和の『セカチュー』を目指したい。『世界の中心で、愛をさけぶ』のように、たくさんの方に届いてほしい。いまの時代を生きる方々の心に、深く残り続ける作品だと信じています」とあふれる想いを口にし、大きな拍手を浴びていた。

取材・文/成田おり枝

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