『ドラマなふたり』ではこれ以上ないほど情けないザマに!?世界を夢中にさせるロバート・パティンソンの“ボロボロ姿”
またもロバート・パティンソンの当たり役!ラストシーンの姿は最大級に情けないのに、なぜかドバっと愛しさが込み上げる。いまや“情けない男”を演じさせたら右に出る者なしのパティンソンだが、この人ほど過去に演じた役のイメージが強烈に残りながらも、それが邪魔にならないどころか、演技力の証明の傍ら、ある種の有効なフックとなって絶妙な感慨を覚えさせる人はいない。“あのロブ様が…”というギャップ萌えを通り越し、「今度はそう来たか!」とツッコミを入れたくなるほど、そのダメ男ぶりが楽しみでクセになる。
強烈なイメージとは言うまでもなく、彼が大ブレイクした「トワイライト」シリーズの美しきヴァンパイア役だが、あのひんやりした横顔に苦悩を浮かべて純愛に身を捧げた麗しさから一転、二転、三転、四転…。これまで幾度となく追い詰められ、挙動不審に陥り、ボロボロになった姿に目を釘付けにされてきた。そうして現在、公開中の『ドラマなふたり』でも、ちょっとすてきなメガネ男子の化けの皮が剝がれていき、大いなる人間味あふれる“情けなさ”でまた魅せる。
ゼンデイヤ×ロバート・パティンソンの“不穏な”ラブストーリー『ドラマなふたり』
なんとゼンデイヤ×ロバート・パティンソンという、超大作からアート系作品まで自在に渡り歩く大スター2人をカップリングした、一見ロマンチックなラブコメ。と思いきや、ハッピーオーラ全開の前半から、いきなり予想外の爆弾投下で急転直下、非常事態が訪れる。結婚が目前に迫る2人の愛の、怪しい雲行きから目が離せない。蛇行を続ける愛の行方とハラハラな展開、そこから漏れ出る“人間の卑小さ”が、すこぶるおかしい。未来の妻を前に目を泳がせ、どうしたもんかと顔を歪めて煩悶するパティンソン演じるチャーリーの運命はいかに!?
カフェで一目惚れしたエマに勇気を出して声を掛け、チャーリーとエマはいつしか誰もが羨む理想のカップルに。出会いから2年が過ぎ、結婚式7日前の晩、付添人の親友夫妻と4人での食事の席で“コト”は起きる。酔いも手伝い、軽いノリで“これまで自分がした一番ヒドイこと”を告白し合った際、エマが告白した「秘密」に3人は本気でドン引き。空気は凍り付く。チャーリーは、エマには自分の知らない別の顔があるのではないかと疑い始め…。
愛する人の「秘密」を知り疑心暗鬼に陥るチャーリーを好演!
たしかにシャレにならない「秘密」ではあるが、3人の反応の激しさは思わず違和感を覚えるほど。だって3人の“最低行為”は実際に行われたが、エマの「秘密」はいわば未遂。誰しも人を恨み“そんなこと”を思い浮かべることもあるハズだ。“やらかした小さな悪事”と“未遂の大きな悪事”を観客が天秤にかけている間に、チャーリーのエマに対する疑心暗鬼は膨らみ、どんどん態度がぎこちなくなっていく。エマに触れられ顔に嫌悪感がふとよぎる瞬間など、パティンソンの芸の細かさに驚嘆させられる。エマの知られざる姿は現実かチャーリーの妄想か、曖昧なまま彼の挙動不審ぶりは結婚式で頂点に達する。
