30年来の公認吹替え声優・森川智之が敬意を表して語る『オークストリートの異変』でのユアン・マクレガーの新境地「新しい扉を開いて見せてくれた」
「メルの風変わりでおもしろいキャラクターはとにかく明るい安村さんにぴったり」
いつもどおりに目を覚ますと町は恐竜たちであふれていた…。恐竜アドベンチャーとしても見応えのある本作。かつてない恐竜の描写にも興奮したという。「恐竜たちの日常が描かれてるんです。彼らにとって目の前で動くものは全部が食事みたいなもの。突然現れた人間たちに対しても、いい餌がやってきたみたいな感覚ですよね。いままでの恐竜映画とはまた違う彼らの姿を見せてくれます。いろんな恐竜映画を踏まえつつ、この角度から恐竜のこんな姿を見せたらおもしろいよね、というさじ加減はJ・J・エイブラムスの妙でしょう」。
30年にわたってユアン・マクレガーの声を演じてきた森川。声質が似ているマクレガーを演じる作業には自然体で入っていけるという。「吹替えの時は、その俳優の骨格や発声、どのくらいの空気をどう吸って、どのあたりで声を出してるのかを映像を見て考えます。でもユアンは、そこは考えずナチュラルに演じられるんです。ワンクッション入れて役を作る作業がないので、やりやすいですね」。
デニースを演じた坂本真綾との掛け合いも楽しい本作だが、なにより驚かされたのが本作で吹替えデビューを果たした、とにかく明るい安村だという。「セリフをひと言ふた言で参加される方も多いなか、とにかく明るい安村さんの演じたメルはグレッグたちの隣人で冒頭からずっと出てくる重要な役なんです。吹替えは初めてだとおっしゃっていましたが、役作りもお上手で、風変わりでおもしろいキャラクターもぴったり」と絶賛した。
スリル満点のアドベンチャーと、夫婦や子どもたちの成長のドラマと盛りだくさん。笑いやサプライズ、感動も味わえるまさに王道のエンタメ作。「キャッチコピーにもありますが、どこにでもある日常の中に恐竜が現れる。恐竜から逃れるアドベンチャーだけではなく、ヒューマンドラマもきれいに織り込まれていて、すばらしいエンタテインメントですね」。家族や友だち同士、デートムービーにもぴったりな本作は、日本語吹替版で楽しむにも最適!「字幕だとどうしても文字を追ってしまいますよね。恐竜の細やかな動きを含めこれだけ迫力ある映像ですから、ぜひ吹替えで映像を隅から隅まで味わってほしいですね」。
取材・文/神武団四郎
