30年来の公認吹替え声優・森川智之が敬意を表して語る『オークストリートの異変』でのユアン・マクレガーの新境地「新しい扉を開いて見せてくれた」

30年来の公認吹替え声優・森川智之が敬意を表して語る『オークストリートの異変』でのユアン・マクレガーの新境地「新しい扉を開いて見せてくれた」

ごく普通の家族が突如現れた恐竜たちに襲われるアドベンチャームービー『オークストリートの異変』(公開中)。戸惑いながら、恐竜の脅威から生き延びようとする一家を描いた本作で、父親役のユアン・マクレガーの日本語吹替えを担当したのが森川智之だ。約30年にわたってその声を演じ、マクレガー本人からもお墨付きをもらった“ユアン番”が、本作の見どころやマクレガーを演じるうえでのこだわりを語ってくれた。

平和な街オークストリートで平凡な日々を送るプラット家。父グレッグ(ユアン・マクレガー)、母デニース(アン・ハサウェイ)、長女オードリー(メイジー・ステラ)、息子ブライアン(クリスチャン・コンヴェリー)の4人家族は一見幸せそうだが、それぞれに悩みや不安を抱えていた。そんなある日、不思議な光が目撃されたり奇妙な植物が生えてきたりと街に異変が起き始める。徐々に生活へ影響を及ぼし始めた異変を受けて様子を見に家を出た人々は、絶滅したはずの恐竜たちに遭遇する…。

「求められる役どころをしっかりと表現できるユアン・マクレガーにはいつも刺激を受けています」

ユアン・マクレガー公認の日本語吹替え声優である森川智之
ユアン・マクレガー公認の日本語吹替え声優である森川智之撮影/杉映貴子

アクションエンタテインメントからヒューマンドラマまで、多くの作品に出演しているユアン・マクレガー。専属で日本語吹替えを担当している森川が最初に台本を読んだ感想は「ヒーローじゃないんだ」だった。「ユアンが演じたグレッグは、どこにでもいそうな、どの家庭でも当てはまるような等身大のお父さん。あのユアン・マクレガーがこんな平凡なキャラクターを演じるんだと、思いましたね。この役をどう演じていくんだろうか、というのが台本を読んだ直後の率直な感想でした」。

『オークストリートの異変』では“普通のお父さん”を演じたユアン・マクレガー
『オークストリートの異変』では“普通のお父さん”を演じたユアン・マクレガー[c]2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

実際に演じてみて、今作でのマクレガーの芝居をどう感じたのだろうか。「付き合いの長い俳優さんで、“遠い昔、はるか彼方の銀河で…”みたいな役を何度も演じてきましたが、今回は普通のお父さん。ユアン・マクレガーのファンとしては、新しい扉を開いて見せてくれたなという思いでした」。しかし堅実に芝居に取り組む姿勢は、いつもと同じだったという。「いまはハリウッドスターとして輝いていますが、もともとイギリスでしっかり演劇を学んでいます。ですからカメレオン的というよりも、求められる役どころをしっかりと表現できる俳優さん。僕も俳優の端くれとしていつも刺激を受けていますし、勉強させてもらっています」という森川は、収録を終えて彼のいろんな一面にもっと触れてみたいと思ったとふり返った。

「予想外で、ぶっ飛んだ脚本に惹かれた」という理由で出演を決めたユアン・マクレガー
「予想外で、ぶっ飛んだ脚本に惹かれた」という理由で出演を決めたユアン・マクレガー[c]2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

完成した映画を観た感想を聞くと「あっという間」という答え。「大迫力の映像に加え、家族や周囲の人たちと絆、人間関係も描かれています。家族一人ひとりの悩みや葛藤がこと細かく描かれているのもいいですね」。悩める普通のお父さんを演じたマクレガーに関しては、得意げにおやじギャグを飛ばす茶目っ気も見どころだという。「ギャグを飛ばして子どもたちがウケてるのを見て、してやったりと得意げな顔をするのは万国共通なんだみたいな(笑)。そんなシーンがある一方、大黒柱として家族を守るため勇敢に戦う姿も見せていて、そんなグレッグをユアンはしっかり演じています」。


銃を手に恐竜と戦うデニース
銃を手に恐竜と戦うデニース[c]2025 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

どこにでもいそうな平凡な一家が、突然異世界に放り込まれる。4人家族のニューノーマルを描いた本作のキモが、グレッグとアン・ハサウェイ演じる妻デニースの微妙な関係だ。すれ違いが多い2人の夫婦喧嘩のシーンに思わず共感したという森川は「妻の目線で、夫のダメなところがちゃんと盛り込まれてるじゃないですか。どれも妙にリアリティのある描かれ方で、演じながら反省するところが多いなと(笑)。我慢をしていた互いの気持ちが爆発する感情の流れもお見事でしたが、そんな夫婦関係をちゃんと家族のドラマにしてクライマックスに繋げていくところもいいですね」と脚本のすばらしさを讃えた。

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