ゼンデイヤ×ロバート・パティンソン×クリストファー・ボルグリ監督が語る“愛”の正体『ドラマなふたり』予測不能な物語の舞台裏
快進撃が続くスタジオA24のラブストーリー史上No.1ヒットとなった『ドラマなふたり』(公開中)。本作でW主演を務めるのは、『スパイダーマン:ブランド・ニュー・デイ』がメガヒット中のゼンデイヤと、「トワイライト」シリーズやクリストファー・ノーラン監督作『オデュッセイア』(9月11日公開)が待機中のロバート・パティンソンだ。主演の2人と、監督&脚本を務めたクリストファー・ボルグリが、撮影エピソードや制作秘話を和気あいあいと語ってくれたインタビューをお届けする。
ボストンのカフェで運命的な出会いを果たしたチャーリー(パティンソン)とエマ(ゼンデイヤ)は、この上なく幸せな日々を送っていた。ところが結婚式まであと7日と迫った夜、付添人の親友夫婦と4人での食事中、これまでにやらかした最悪の行いを告白するゲームをすることに。そこで明かされた、エマの“最悪の秘密”に全員がドン引き!チャーリーは、エマの知られざる別の顔を想像し、かなり疑心暗鬼となり、エマも激しく動揺していく。それでも結婚式の準備を止める術はなく、当日を迎えることに。
誰もがうらやむ完璧なカップルの関係が狂い始め、やがて周囲を巻き込んで、出口なきデスロードを暴走していく本作。彼女の告白をめぐり、全米公開時にも大激論が巻き起こった。
ロバート・パティンソンの出演の決め手は、ゼンデイヤの出演と監督による予測不能の独創的な脚本
――まずは、本作に出演したいと思った理由から聞かせてください。
ゼンデイヤ「(ロバートが監督を指さすのを見ながら)この人です!」
パティンソン「昔からクリス(クリストファー・ボルグリ監督)の大ファンで、特に『ドリーム・シナリオ』がすごく気に入ったんです。プレミア上映の直後に、“なにかしたくない?”と話しかけたのを覚えています。それが何年も前の話ですよね。そのあとパーティでも会って…」
ボルグリ監督「同じことを聞かれました。“なにか書いてないの?”って」
パティンソン「それなのに、(監督は)今回ゼンデイヤに先に声をかけたんです。でもゼンデイヤに決まったと知った時は、すごくうれしかったです。大胆な選択だと思ったし、ゼンデイヤが出演を強く希望していると聞いて、『これはおもしろくなる!』と思いました。その上、独創的な脚本で、先がまったく読めないし、誰にでも楽しんでもらえるストーリーだから出演を決めたんです」
――チャーリーとエマのやりとりが、時にヒリヒリと、時にエモーショナルに切りとられている本作。撮影監督は、テイラー・ラッセル、ティモシー・シャラメ主演の『ボーンズ アンド オール』(22)などのアルセニ・ハチャトゥランですが、現場ではどのような関係性を築きましたか?
ゼンデイヤ「アルセニはとても才能があるし、彼の過去作も観たことがありました。現場ではクールですごく落ち着いています。クリスもそうだけど、いい雰囲気を保つのが上手です。それにクリスとアルセニは息が合っていたから、私たちも演技がしやすかったです。どんなアイデアも否定されないから、恐れることなく意見を出せて、話し合うこともできました。そういう現場は理想的ですよね。最初に言った通り、才能にあふれているから、私をよく見せてくれましたし(笑)」
ボルグリ監督「とても簡単なことです」
ゼンデイヤ「ありがとう!さらにクリスと2人での映画鑑賞会を開いてくれたのは、とても助かりました。参考にすべき作品をみんなで観たんです。1シーンだったり、一瞬だったり、全体のスタイルだったりするのですが。映画クラブを結成してくれたおかげで、絆も強まりました」
――脚本を読んでいて、作品のトーンが明らかになった瞬間は?
パティンソン「あるけど…、それを言うとネタバレになるから明かせないです。重大なプロットポイントなので」
ゼンデイヤ「あることが明らかになる瞬間は、いわゆる“ラブコメ”から一転して、まったく違うトーンになる瞬間だと言えます。内容がバレるから言えることが少ないけど…(監督に向かって)あのシーンの仕上がりにはすごく満足しています。みんなが、すばらしい演技を見せていると思います。ママドゥ(・アチェイ)もアラナ(・ハイム)もね。幸せな1日だったということを覚えています」
ボルグリ監督「親友の4人がテーブルを囲んで座っているシーンだね。脚本は20ページほどあったと思います。だから撮影時は誰もが緊張していた。あの1シーンだけで、撮影に4日間かかりました」
ゼンデイヤ「1日のように感じたけど。実は何日間もあそこにいましたね」
ボルグリ監督「そう、しばらくいました。でもうまくいったし、楽しかったです。いくつかのパターンを試す時間もあったし、出来には大満足しています」
――エマがカフェで読んでいる架空の小説、ハーパー・エリソンの「The Damage(ザ・ダメージ)」について質問です。もしかして次回作のアイデアでしょうか?
ボルグリ監督「いや、違います。僕の作品に幾度も登場するタイトルです。僕のノルウェー語の映画『シック・オブ・マイセルフ』のなかでは、“ダメージ”という美術展が出てくるんです。僕のなかだけの内輪ネタって感じです」
ゼンデイヤ「ぱらぱらっと振りかけるのね」
パティンソン「この映画は『The Damage』の脚色だと思っている人もいました。小説の画像や動画と比べて、“脚色だ”と言っている人がいたんです」
