『スターヴ・エイカー 召喚』9月11日公開決定!不穏な雰囲気を醸しだす“ウサギ”を描いたポスタービジュアル
イギリスのヨークシャー地方を舞台に、土地に秘められた伝承と家族の崩壊を描いた『スターヴ・エイカー 召喚』が9月11日(金)に公開されることが決定した。あわせて、ポスタービジュアルも解禁となった。
フォークホラーの伝統を現代的な感性で再構築した本作。監督、脚本をイギリス映画界の気鋭、ダニエル・ココタジロが手掛ける。BFIロンドン映画祭で最高賞を競う公式コンペティション部門に選出されたほか、海外の有力誌から絶賛の声が寄せられている。
物語の舞台は、ヨークシャー地方の人里離れた〈スターヴ・エイカー〉。リチャードとジュリエット夫妻が最近移り住んだこの土地は、家族に対して奇妙な力を及ぼしているように思われる。とりわけ幼い息子のオーウェンは、ジャック・グレイの口笛が聞こえると寝言で話すようになっていた。
ある日オーウェンは喘息発作によって突然命を落とす。その死は夫婦のあいだに深い亀裂を生むことに。ジュリエットは亡き息子の魂と交信し、リチャードは、自分たちの土地のどこかに埋まっている、民間伝承にまつわる古いオークの木を掘り起こすことに取り憑かれていく。そしてリチャードは、大きな野ウサギの骨格を発見する。しかし日を追うごとにそれは肉付き蘇生していき…。
主演を務めるのは、「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」のマット・スミスと、「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」、『セイント・モード/狂信』(19)のモーフィッド・クラーク。撮影前には4日ほどリハーサルを行い、特にスミス演じるリチャードは考古学者という役柄のため、発掘技術のような具体的な動作を確認したり、考古学者に現場に来てもらって助言を受けるなど、実際に作業を行いながら人物像を作り上げていったという。
このたび解禁されたポスタービジュアルは、一見愛らしいウサギの体に木の根が絡みつき、しかもその目は赤く染まり、ただならぬ雰囲気を醸しだしているもの。
本作が持つ奇妙な温かみと不気味さは、ココタジロ監督の映画体験が大きく関係しているようだ。ココタジロは、子どもの頃からのホラーファンだったという。「ただ、それには厄介な宗教的罪悪感も伴っていて、しばしば自分のVHSコレクションを処分してしまうこともありました。もちろん年齢を重ね、数カ月おきに映画コレクションを捨てるようなことはしない程度に分別がつくようになると、自分を怖がらせたり、刺激したりするものも変わっていきました。不条理でシュールなホラー、ブラックコメディとしても機能するホラー、あるいは実存的なテーマを持つホラーが、その後も私を不安にさせ続けました」と語っている。また、この"ウサギ"については「4歳か5歳くらいの頃、ヤン・シュヴァンクマイエルの『アリス』を見せられたのですが、あれには本当に震え上がりました。ストップモーションで動く剥製の白ウサギは、本作で動物をどのように撮るかを考えたとき、すぐに思い出したものです」と、名作からのインスパイアに言及している。
呼び戻された“なにか“、そしてその“召喚”は誰の願いなのか?イギリスの気鋭監督が放つフォークホラーに期待が高まる。
文/鈴木レイヤ
