「S・キングの言葉が、すとんと胸に落ちました」「『ショーシャンクの空に』を観た時のような心が洗われる感覚」『サンキュー、チャック』試写会コメントからひも解く人生の喜びと尊さ
「恐怖は愛と希望なしには存在し得ない」…『ショーシャンクの空に』の系譜を継ぐ恐怖の先の“人生の喜び”
スティーヴン・キングといえばホラー。このイメージは間違っていないが、キングを唯一無二のストーリーテラーたらしめている所以は、登場人物たちが様々な困難やトラウマを乗り越えた先で見つける生きる喜び、人生の豊かさを描いているところにもある。キング作品に精通したフラナガン監督も「キングの人間に対する深い愛情を大切に脚色した」と語るとおり、試写会参加者からも『ショーシャンクの空に』(94)、『グリーンマイル』(99)といった非ホラーのキング作品と比較するコメントが目立った。恐怖をくぐり抜けた先に待つ、優しく胸に迫る本作のメッセージが現代を生きる観客たちの心に深く刺さっていたようだ。
「ホラーの帝王が描く、最も優しい物語。『ショーシャンクの空に』を観た時の、心が洗われる感覚を久しぶりに味わいました」(50代・女性)
「怖いキング作品かと思いきや、人間の尊厳と記憶の美しさを丁寧に描いた名作。一生忘れられない一本になりました」(40代・女性)
「恐怖は愛と希望なしには存在し得ないというキングの言葉が、すとんと胸に落ちました。これこそが私たちが待っていたキング文学の映画化です」(30代・男性)
「監督のキング愛と人間愛が細部まで宿る」…鬼才マイク・フラナガンが描く美しき世界の終わりと生の躍動
フラナガン監督に対しキングは、「優れたストーリーテラーでビジュアルの才能もある」と絶賛している。その理由はおそらく、『ジェラルドのゲーム』(17)や『ドクター・スリープ』など過去に手掛けたキング原作の映像化作品でその本質を理解し、登場人物が直面する心象的な恐怖を丁寧に描いてきたから。本作においても、終末の風景を“静かで美しい終わり”として捉えつつ、随所に散りばめられた視覚的なつながりや伏線が観客を物語の深淵へと誘っている。「ただの映画以上の体験」や「人生を見る視点が変わる、セラピーのような作品」など、その圧倒的な映像美と演出力に誰もが酔いしれていた。
「静かで美しい世界の終わりの映像美に圧倒された。絶望を描きながら、これほどまでにポジティブになれる映画はほかにありません」(20代・女性)
「フラナガン監督がこの物語に挑戦したかった理由がよくわかります。人生を肯定するための、最高の贈り物のような映画でした」(40代・男性)
「悲劇的な背景があるのに、観終わったあとにこんなにも晴れやかな気持ちになれる。監督のキング愛と人間愛が細部まで宿っています」(50代・女性)
「絶望の中でしか鳴らせない命の祝福を感じた」…パンサーも絶賛する『サンキュー、チャック』の映像体験
試写会におそろいの“サンキュー”Tシャツを着て登壇したパンサーの尾形と菅。サプライズで尾形の8歳に娘、さくらちゃんからお父さんへの、「サンキュー!」がこもった手紙が読まれる場面もあり、その内容と本作を照らし合わせた尾形は、「普段ギャグで言っている『サンキュー!』が、この映画を観たあとはまったく違う重みで胸に刺さりました。誰かに感謝を伝えたくなる物語です」と込み上げてくるものがあった様子。菅もまた、「絶望の中でしか鳴らせない命の祝福を感じた」と、フラナガン監督が描く独特の映像体験を絶賛する。そして、劇中の「あなたの中には宇宙がある」の言葉どおり、鑑賞後に多くの観客が明日への希望を抱いていたことが以下のコメントからも伝わってくる。
「人生の節目を迎えるすべての人へ、平凡な人生なんて一つもないんだと勇気をくれる映画です。自分のこれまでの39年間を肯定してもらったような気がして、明日からまた一歩踏みだす力をもらいました 」(30代・男性)
「どんなに世界が崩壊しそうでも、鞄を置いて踊ること。いまこの瞬間の歓喜を抱きしめる大切さを教えてくれます」(20代・女性)
「『ショーシャンクの空に』の感動をもう一度味わいたいなら、迷わずこれを。恐怖の先にある、あまりに優しく美しい愛と希望に、心の底から浄化されるはずです」(50代・女性)
「私たちは内側に無限の宇宙を抱えている。一人の男の39年間をたどるこの物語は、人生の最期まで可能性が眠っていることを証明してくれます。すべての悩める魂に贈りたい『生の全肯定』の物語です」(40代・男性)
つらいこと、苦しいことも多い人生だけど、その一瞬一瞬は輝いていてとても愛しい。広告の男チャックの人生が明かされる時、誰もがそのことを実感するはずだ!
文/平尾嘉浩
