「S・キングの言葉が、すとんと胸に落ちました」「『ショーシャンクの空に』を観た時のような心が洗われる感覚」『サンキュー、チャック』試写会コメントからひも解く人生の喜びと尊さ

コラム

「S・キングの言葉が、すとんと胸に落ちました」「『ショーシャンクの空に』を観た時のような心が洗われる感覚」『サンキュー、チャック』試写会コメントからひも解く人生の喜びと尊さ

第49回トロント国際映画祭で最⾼賞「観客賞」を受賞した『サンキュー、チャック』が5⽉1⽇(金)より公開スタート。原作はモダンホラーの帝王スティーヴン・キングの小説で、『ドクター・スリープ』(19)などキング作品を何度も映像化してきたマイク・フラナガンが監督を務める。「マイティ・ソー」「アベンジャーズ」シリーズのロキ役で日本でも多くのファンを持つトム・ヒドルストンが主演し、公開前から「観る者の人生観を変える傑作」として大きな注目を集めてきた。そこでMOVIE WALKER PRESSでは、パンサーの尾形貴弘と菅良太郎をゲストに招いた、本作の“39(サンキュー)”試写会を実施。会場に集まったのは39歳や3月9日生まれなど“39”に縁のある人たち。ひと足先に本作を鑑賞した彼らの感想コメントと共に、見どころや感動ポイントを紹介したい。

「パズルが完成するような快感と感動」…チャックって何者?から始まる予測不能で詩的なミステリー

大地震、津波、森林火災、水没といった災害が地球のあらゆる場所で発生し、人々は世界の終焉を予感していた。誰もが不安や孤独に押し潰されそうになり、高校教師マーティー(キウェテル・イジョフォー)は離れて暮らす別れた妻フェリシア(カレン・ギラン)と電話で互いを思いやるように会話している。そんなマーティーにはひとつ気になるものがあった。街頭看板やラジオ放送に突如現れた、「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という不可思議な広告だ。広告のなかでこちらに向かって微笑んでいる中年男性(ヒドルストン)はいったい誰なのか?彼に感謝する理由とは?誰に聞いてもその答えを知らないという。そしてついに、街灯が一斉に消え街が暗闇に包まれてしまう。建ち並ぶ家々の窓にチャックの顔が浮かび上がるのを見たマーティーたちは世界の終わりを覚悟する。しかしそれは、広告の男“チャック”の39年の⼈⽣を遡る物語の始まりでもあった。

どこにでもいそうな平凡な中年男性、チャック
どこにでもいそうな平凡な中年男性、チャック[c] 2024 DANCE ANYWAY, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は3つに章分けされた構成で、第3章から第1章へと遡っていく。その導入となる第3章において観客は、「いったいなにが起きているんだろう?」と戸惑いながらスクリーンに釘付けになってしまう。世界各地で起こる大災害にネットインフラの遮断による分断、そして“チャック”という謎の広告の男…。彼がこの状況を作りだしたのか?そんな疑念を抱く人もいるかもしれない。しかし、その後の章で明かされるチャックの人となりに触れるうちに、人生の尊さを知り、大きな感動が押し寄せてくる。試写会参加者からも心が動かされた、驚かされたという声が多く上がっている。

「世界の終わりから始まる不思議な感覚。最後にチャックの人生の始まりを目撃した時、すべての点と点がつながって涙があふれました」(30代・女性)
「ミステリーだと思って観ていたら、いつの間にか自分の人生を振り返っていました。この構成の巧みさは、まさにフラナガン監督の真骨頂です」(40代・男性)
「『39年間』という時間の重みが、逆行する物語によってより鮮明に伝わってきました。パズルが完成するような快感と感動が同時に押し寄せます」(20代・女性)

絶望のなか、別れた妻と再会するマーティー
絶望のなか、別れた妻と再会するマーティー[c] 2024 DANCE ANYWAY, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.


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