神木隆之介が切り開く「TXQ FICTION」の新境地。ファーストテイクにこだわった撮影現場を、監督・プロデューサーと共に振り返る

神木隆之介が切り開く「TXQ FICTION」の新境地。ファーストテイクにこだわった撮影現場を、監督・プロデューサーと共に振り返る

「本当に素だったと思います。楽しくできたし、新鮮な感覚でした」(神木)

物語は、心霊スポット「てるちゃんハウス」に訪れた神木が幽霊に襲われるという、神木自身が撮影したという設定のフェイクドキュメンタリー映像から始まる。その後、神木は大森Pと寺内監督にコンタクトを取り、1980年代に活躍した“てるちゃん”という子役がなぜ亡くなったのかについて、調査していくことになる。1995年に2歳で芸能界デビューを果たし、数々の映像作品に出演。唯一無二の俳優としていまなおトップを走り続けている神木にとって、今作品が初めて、役ではない“神木隆之介”として臨む現場になったという。

神木のフェイクドキュメンタリー作品への出演は本作が初
神木のフェイクドキュメンタリー作品への出演は本作が初撮影/黒羽政士 スタイリング/伊賀大介 ヘアメイク/大野彰(ENISHI) 衣装協力/ジャケット…marka/マーカ¥264,000(in tax) シャツ…marka/マーカ¥26,400(in tax) パンツ…MARKAWAR/マーカウエア ¥44,000(in tax)  靴・ソックス…スタイリスト私物(以上、神木) 【問い合わせ先】PARKING/パーキング

神木「僕が『神木隆之介』を演じていたのかという話でいうと、演じてなかったですね。撮影中、寺内さんの『ハイカット、OKです』っていうかけ声ですらも本当か嘘かわからなくなるくらいでした。なので『いまはどこのフェイクの話をしてるんだっけ』というのは、現場でちゃんと確認しながらやっていこうね、と話していました。もちろん、言わなきゃいけない台詞や、質問しなきゃいけないこと、答えなきゃいけないことがあるので、それだけは頭に残しつつ、でも“神木隆之介”という1人の人間として、てるちゃんが何でこの手紙を残したのか、いま現在どうなっているのか、果たしてどういう環境でどんな結末を迎えたのかということを、ただ純粋に追いかけようという意識でやっていました」

大森P「神木さんに指示したり、『こういうふうにして』と伝えたことはほとんどありません」

神木「『疑問や感想だったり、思ったことはどんどん言っていいです』と寺内さんに言っていただけたので、視聴者として自分が観ていたらこう思うんだろうな、ということを相手に投げかけたり、すごく自由にやらせていただきました。本当に素だったと思います。楽しくできたし、新鮮な感覚でした」

――神木さん以外にも山内圭哉さん、小林綾子さんが、“てるちゃん”の子役時代の知り合いとして、まさかの本人役で出演されていましたね。

神木「山内さんも小林さんも本当にすごくて。実際はいないはずの“てるちゃん”の話を、スラスラと本当に関わっていたように話していました」

寺内監督「山内さんは撮影が終わったあとに、『罪悪感を感じる。なにか悪いことをしたような気がする』って言っていました。それは本人役のまま、芝居をすることの複雑さなんだと思います」

大森P「やっぱり普段のお芝居とは全然違う感覚ってことですよね」

神木「“無意識”が“意識”になっちゃうとダメだなって、すごく思いました。例えば『この台詞は絶対言わなきゃいけないから、そのためにはこう動いたほうがいいかな』っていうのを考えた瞬間、怖くなりますね。言わなきゃいけない、たどり着かなきゃいけない台詞があるけど、それにどれだけ無意識でたどり着くことができるか。意識してしまうとその瞬間から“演技”になってしまうので、意識することを頑張って抑えました。無意識なところを無意識のままに、でも意識しなさすぎても逸脱してしまう、という塩梅がめちゃくちゃ難しかったです。不思議な体験でした」

大森P「ストーリーを全部知ったうえで無意識になるっていうのは本当に難しいことだろうなと、神木さんを見ていて改めて思いました」

“てるちゃん”の死の真相を追う神木たちは、次第に深みへとはまっていく
“てるちゃん”の死の真相を追う神木たちは、次第に深みへとはまっていく[c]テレビ東京

「神木さんが神木さん役を演じるのに、演出なんて必要がなかった」(寺内監督)

フェイクドキュメンタリー作品に初めて参加した神木。「TXQ」チームが徹底したのは、とにかく初見、ファーストテイクにこだわることと、神木本人だったらどう考えるかを大事にすることだった。

神木「自分以外の登場人物と初めて対面する瞬間を、ファーストテイクで撮るっていう撮り方がおもしろかったです。第2話の水島プロモーションの跡地に住んでいる西口さんにアポなしで訪問するシーンでは、カメラが回ってから初めて西口さん役の方とお会いしたので、扉から出てきた瞬間に『何でカメラあるんですか!?』ってブチギレられるんじゃないかとリアルに思いました(笑)。演じている、演じられているという感覚をまったく感じていなかったので、それがほどよく不気味で、いびつで、初めての体験でした。いままでのフェイクドキュメンタリーでも、映したいものが必ずしも映るとは限らない、逆に映っていない時に裏で重大なことが動いていたりするのがおもしろいと思っていたので、そういう職人技のようなものを体感させてもらいました」

寺内監督「神木さんが神木さん役を演じるのに、演出なんて必要がないんですよ。というか、演出のしようがない。例えば、立っている木に向かって演出なんかできないから、そのまま立っていればそれで十分じゃないですか。周りで風を吹かせて木を揺らすのが僕らの役割で、ただ風に揺れている神木さんを僕らは撮りたかった。極力ファーストテイクを狙うために、どこへ行くにしても神木さんを共演者と会わせないということを心がけていました。『グーグー玉っこカレー』の会社にも初見でいきなり電話してもらって、段取りなしで演じてもらって。あえて言うと、それが唯一の演出でしたね」

大森P「神木さんはもともと『飯沼一家』などを観て、すごく楽しそうに感想を話していただいていたので、そのノリをこの現場でもやってほしいということはお話していたかもしれないです。現場で思ったことを視聴者目線で素直に喋っていただけたら、それが神木さんのそのままのリアクションになるかなと思っていました。僕としては見ていてすごく新鮮でおもしろかったです。これまでの作品では主人公的な人物がいなくて、そういう視点で喋るキャラクターがいなかったので、いままでと違っていてよかったと思っています」

――「てるちゃんハウス」も初見で行かれたんですか?

神木「初見で行きました!しかもあの日がクランクインだったんですよね」

寺内監督「本来だったら演出部として、『撮影現場の確認をお願いします』って提案するんですけど、神木さんから『初見でやってみたい』とおっしゃっていただいて。車が着いて、初めて神木さんが「てるちゃんハウス」を見るシーンは本当に初見の顔になっているんです。神木さんが心で芝居をしてくださっています」

現場では、「ファーストテイク」で表出される感情を映し出すことにこだわって撮影された
現場では、「ファーストテイク」で表出される感情を映し出すことにこだわって撮影された[c]テレビ東京

大森P「神木さんご自身が初見で臨むことにとにかくこだわってくださったので、『TXQ』チームとしても非常に楽しかったです。裏話でいうと、まさか神木さんがの外観まで初見で行きたいとおっしゃるとは思わなくて、実は家の前でケータリングを準備しちゃってました(笑)」

神木「そうですね(笑)。『見ます?』って聞かれた時に、『いや、大丈夫です。雰囲気のあるところだと思うんで、キーワードとかでうまく誘導してくれれば』って感じでしたね」

寺内監督「車を降りてきた時の神木さんの顔は本当に何とも言えない顔をしているんですよ。ちゃんと期待感を持って東京から来て、現場に降りた時の感じ。ト書きに書けない表情でした」

大森P「この記事を読んだあとにぜひもう1回、そのシーンを観てみてほしいですね。正直そこまで注目されていない場面ではあるとは思いますが」


≪配信情報≫
「TXQ FICTION『神木隆之介』」

広告付き無料配信サービス「TVer」などで見逃し配信中。※配信期間は3月31日まで
また、「TXQ FICTION」公式YouTubeチャンネルでも随時配信開始予定です。

▶TVer:https://tver.jp/series/srog0v9atu
▶テレ東HP(ネットもテレ東):https://video.tv-tokyo.co.jp/txqfiction/
▶Lemino:https://lemino.docomo.ne.jp/catchup/2-1-113-7

動画配信サービス「U-NEXT」にて見放題配信
▶U-NEXT:https://t.unext.jp/r/tv-tokyo_pr

≪SNS≫
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