「『ウィキッド』に関われたことが誇らしい」高畑充希&清水美依紗が語る“自分を変えてくれた出会い”
「『自分に驚け』という言葉を大切に…」(清水)
――清水さんも、もともとアリアナ・グランデの大ファンだったそうですね。
清水「アリアナは、私の青春です。俳優さん、そして歌手として、まったく違う顔を見せてくれるアリアナに惹かれ、『私もこの人のように華やかなステージで歌いたい』と憧れ続けていまに至ります。そんなアリアナにとって夢だったグリンダ役を演じさせていただけるなんて、信じられないような、大きな夢が叶った出来事でした。同時に『ウィキッド』は世界中で愛されている作品なので、作品や役を背負っていくというのはこんなにも大変なことなんだという責任感を抱くことになりましたが、高畑さんとご一緒できた経験を通してたくさんのことを学ぶことができました。そしてこの作品に出会えたことで、人との関わり方について改めて考えることができました。人はつい、相手のことを自分が見たいように見てしまうもの。でも視点を変えると、まったく違うものが見えてくる。これから出会う人や接する人に対しても、ひとつの見方にとらわれず、いろいろな角度から見ていきたいと思っています」
――エルファバとグリンダにとってお互いとの出会いは、自分を変えてくれるものとなりました。お2人にとって、「自分を変えてくれた出会い」があれば教えてください。
高畑「やっぱり、ミュージカルかなと思います。いつ出会ったんだろう…。舞台をよく観に行く家で育ったので、おそらく幼稚園くらいのことだったと思いますが、観ていくうちに『私は、絶対に舞台に立つ側になりたい』と思うようになり、その気持ちだけでここまで突き進んできました。その出会いがなかったら、いまの私はいません。お芝居や歌を観ているのも楽しかったんですが、なんだか舞台に立つ人たちが、ものすごく楽しそうに見えたんですね。本当はいろいろな努力や困難を乗り越えたうえでその場に立っているわけですが、私にはとてもキラキラしたものに見えた。劇場という空間も、大好きです。ギュッと集中したり、パッと開けたり、いろいろな波があって、そのすべてを舞台上の人たちが司っているような気がして。いまでも舞台が幕をあける初日は、毎回、この場所が好きだなと思います。向いているかどうかは別として、とてもいいお仕事に就けたなと感じています」
清水「高校を卒業して、歌手を目指す過程としてニューヨークで学び始めたんですが、そこで先生から表現についていろいろと学んでいくなかで、『ステージに出る際、時には準備をしないほうがいいこともある』と教えていただいて。そこで“サプライズ・ユアセルフ(自分に驚け)”という言葉をいただき、いまでもそれを大切にしています。『ステージではこういうふうに歌いたい』『完璧にやり遂げたい』と完璧主義になっていた自分の心をすっとほどいてくれたようなところもあり、考え方が大きく変わりました。舞台って本当に生もので、毎回が驚きの連続であり、いつも違うものが生まれるんですね。環境や人が変われば、その時々、そのステージごとの表現がある。“サプライズ・ユアセルフ(自分に驚け)”というモットーを胸に、その都度、新しい表現と出会えたらうれしいなと思っています」
取材・文/成田おり枝
