制御不能なカオスが展開『エディントンへようこそ』コロナ禍の町に迫り来る災厄の予感をとらえた場面写真

制御不能なカオスが展開『エディントンへようこそ』コロナ禍の町に迫り来る災厄の予感をとらえた場面写真

アリ・アスター監督の最新作『エディントンへようこそ』(12月12日公開)より、新たな場面写真が解禁された。

【写真を見る】陰謀論動画にのめり込む主人公の妻ルイーズ(エマ・ストーン)とその母
【写真を見る】陰謀論動画にのめり込む主人公の妻ルイーズ(エマ・ストーン)とその母[c] 2025 Joe Cross For Mayor Rights LLC. All Rights Reserved.

本作は、ホアキン・フェニックスを主演に迎え、共演にペドロ・パスカル、エマ・ストーン、オースティン・バトラーら豪華キャストが集結したスリラー。コロナ禍でロックダウンされた小さな町を舞台に、暴力、陰謀論、SNSの暴走がすべてを焼き尽くし、やがて全米を巻き込む大事件へ発展していくさまを描きだす。

物語の舞台は2020年、ニューメキシコ州の小さな町エディントン。コロナ禍で町はロックダウンされ、息苦しい隔離生活の中、住民たちの不満と不安は爆発寸前。保安官ジョー(フェニックス)は、IT企業誘致で町を救おうとする野心家の市長テッド(パスカル)とマスクをするしないの小競り合いから対立し「俺が市長になる!」と突如、市長選に立候補する。ジョーとテッドのいさかいの火は周囲に広がっていき、SNSはフェイクニュースと憎悪で大炎上。同じ頃、ジョーの妻ルイーズ(ストーン)は、カルト集団の教祖ヴァーノン(バトラー)の扇動動画に心を奪われ、陰謀論にハマっていく。

このたび解禁された場面カットでは、コロナ検疫所で鼻粘膜をグリグリと採取、無心で耐えるジョーや、市民のアンチマスク派を擁護して思わぬ称賛を浴び、共に記念写真に収まる彼の姿が写しだされる。そして、市長選に立候補した彼がド派手選挙カーで街を駆け巡り「心を解き放とう ジョーに一票」というメッセージを掲げた自身の選挙用巨大看板を街に打ち立てた場面も。さらには、陰謀論動画にのめり込む妻ルイーズと母、そしてただならぬ関係を予感させるルイーズとカルト教祖ヴァーノンの2ショットも。いずれのカットも、エディントンに迫りくる“制御不能なカオス”の到来を予告するものとなっている。

本年度のカンヌ国際映画祭でコンペティション部門に招待されたほか、先日開催された第38回東京国際映画祭でのジャパンプレミアでも大きな反響を巻き起こした本作。鬼才監督が活写するコロナ禍の世界をスクリーンで体感してほしい!

文/スズキヒロシ

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