『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』監督ウェス・アンダーソン&豪華キャストの和気あいあいオフショット

『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』監督ウェス・アンダーソン&豪華キャストの和気あいあいオフショット

アカデミー賞俳優のベニチオ・デル・トロ主演、ウェス・アンダーソン監督最新作『ザ・ザ・コルダのフェニキア計画』が9月19日より公開中だ。本作より、監督とキャスト陣のオフショットが公開された。

【写真を見る】トム・ハンクス&ブライアン・クランストンと肩を組むウェス・アンダーソン
【写真を見る】トム・ハンクス&ブライアン・クランストンと肩を組むウェス・アンダーソンCourtesy of TPS Productions Focus Features [c] 2025 All Rights Reserved.

今年3月には書籍「ウェス・アンダーソンの世界展 -The Museum of Wes Anderson-」が発売されるなど根強い人気を誇るアンダーソン。最新作は、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』(21)にも出演したベニチオ・デル・トロを主演に迎え、ケイト・ウィンスレットの娘で俳優のミア・スレアプレトン、『バービー』(23)でアランを演じたマイケル・セラ、アカデミー賞ノミネート俳優のリズ・アーメッドらウェス組初参加のキャスト、そしてウェス作品の常連ともいえる、トム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ブライアン・クランストン、マチュー・アマルリック、ジェフリー・ライト、ルパート・フレンド、ホープ・デイヴィス、そして物語の重要なカギを握る人物にベネディクト・カンバーバッチと超豪華キャストたちが競演する。

物語はデル・トロ演じるヨーロッパの富豪、ザ・ザ・コルダが娘で修道女のリーズル(スレアプレトン)を後継人に任命したところから始まる。画策していたビジネスの危機的状況を打開すべくヨーロッパを旅する間に様々な事件(ザ・ザ・コルダ自身の暗殺計画など)に巻き込まれていくというクライム・ファミリー・コメディ。物語の後半では、カンバーバッチ演じるヌバルおじさんとザ・ザ・コルダの決死のバトルも繰り広げられるなど、一瞬たりとも見逃せない作品になっている。

劇中のワンシーンのようなオフショット
劇中のワンシーンのようなオフショットCourtesy of TPS Productions Focus Features [c] 2025 All Rights Reserved.

アンダーソン監督作品といえば、その独特な映像美が真っ先に話題に上がるが、合宿のような和気あいあいとした撮影現場も特徴的。本作でも例にもれず、豪華キャスト陣が揃ってひとつの宿舎で生活し、毎日アンダーソンが現場に送り届けたという。そんなアンダーソンと豪華キャストのオフショットが到着。

まずはザ・ザ・コルダが娘のリーズルを呼び出し、自身のビジネスについて説明するシーンのオフショット。このシーンはザ・ザのインスピレーションのひとりであるアンダーソンの義父フアード・マルーフが、実際に娘(アンダーソン監督の妻でもある)に事業を説明したというエピソードが取り込まれている。カーペットの上に置かれた靴箱にはザ・ザの事業の資料が入っているのだが、この管理方法もマルーフが実際に行っていたとのこと。さらにスレアプレトン演じるリーズルのセリフも、実際の娘の言葉を踏襲している。

そして、サクラメント連合の兄弟を演じたハンクス&クランストンと肩を組んだスリーショットや、デル・トロ、スレアプレトン、セラ、ライト、アマルリックらとの集合写真も。ヨハンソン演じるはとこのヒルダが監督するダムで撮影されたオフショットでは、木でできた大きなセットにヨハンソン含む5名が絶妙な位置でポージングし、オフショットであるにもかかわらず、アンダーソン作品っぽさが全面に感じられる。

本作の撮影中、昼食には“ランチ・クラブ”を開いていたそう。監督、キャストが外に出てピクニックベンチでサンドイッチを食べるというアットホームな時間を過ごしていた。もちろんトレーラーはない。アンダーソン監督作品初参加となるスレアプレトンは「毎日毎日が頬をつねりたくなるような夢の時間だった」と言う。「クルーもキャストも1人残らず全員が素晴らしい人たちでした。おかげでみんな安心してオープンにコラボレーションやクリエーションができる空気ができ上がったと思います。難しいシーンでは特にそういう環境が必要ですから」と語る。

ベニチオ・デル・トロとミア・スレアプレトン、ウェス・アンダーソンの3ショット
ベニチオ・デル・トロとミア・スレアプレトン、ウェス・アンダーソンの3ショットCourtesy of TPS Productions Focus Features [c] 2025 All Rights Reserved.

デル・トロはキャストのあまりの豪華さに「とても楽しかった」と笑顔を見せる。「僕はもともと映画の世界にファンとして入りました。ブライアン・クランストンやトム・ハンクス、スカーレット・ヨハンソン、ビル・マーレイ、ウィレム・デフォー、ジェフリー・ライト、リズ・アーメッドといった俳優たちと仕事ができるなんて、最高なこと。ウェス・アンダーソン作品に出るということは、ある意味“安心毛布”みたいなものなのです。最高の才能を持つ俳優たちと仕事ができる。そして、自分自身がもっと成長できる。本当にお互いにお互いを引き上げてくれるんです」とコメントしている。


世界中のファンを魅了し続けるアンダーソンが豪華キャスト陣との夢のようなコラボレーションで生み出した本作。魔法にかけられたような贅沢な時間を映画館で過ごしてほしい。

文/スズキヒロシ

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