吉岡里帆、水上恒司が恋の悩みに背中を押すアドバイス『九龍ジェネリックロマンス』夕涼み試写会
「恋は雨上がりのように」の眉月じゅんによる最新漫画を吉岡里帆、水上恒司をW主演に迎えて映画化した『九龍ジェネリックロマンス』が8月29日(金)より公開される。8月14日に本作の「夕涼み試写会」と称した公開直前イベントが東京国際フォーラムで実施され、吉岡、水上が浴衣姿で登壇。作品の魅力を語るほか、事前に募集した“恋の悩み”にアドバイスをし、会場を沸かせた。
九龍の街で働き、先輩社員の工藤に恋をするも、過去の記憶がないことに気づく鯨井令子役の吉岡は「見ていただいてもいいですか?」とくるっと一回転し、金魚がデザインされた浴衣をキュートにお披露目。「テレビアニメ『九龍ジェネリックロマンス』で(金魚の)サクセス役の声を担当させていただいている縁で金魚柄にしてみました。そして頭には朝顔、背中にはバラが咲いて…。咲き乱れている人になっています」と照れながら紹介。
令子の先輩社員で九龍の街を誰よりも愛しながらも、誰にも言えない過去を抱える工藤発役の水上もくるっと一回転したものの「涼やかではあるけれど、吉岡さんの浴衣姿を見たスタイリストさんから『吉岡さんが華やかだから水上さんが質素に見える』と言われた。いやいやこの浴衣、あなたが持って来たんでしょうと?(笑)」とぶっちゃけると、会場は笑い声に包まれた。
吉岡と水上は初共演。吉岡について水上は「楽な道を決して選ばず、あえて自分がこれだと思う道を突き進む様は先輩として頼りになるし、素敵だなと思ってずっと見ていました」とリスペクト。吉岡も水上について「青年としての美しさや凛としている繊細な感じが印象的でしたが、一緒に撮影をしていくとどんどん頼りがいのあるところを見せてくれた。年齢差はあるけれど、前に進む原動力を与えてくれるような。初めは『私がお姉さんとして引っ張っていくぞ!』という気持ちで現場入りしたけれど、結果的には私の方が引っ張ってもらったと思います」と頼りがいある後輩だと称えていた。
撮影は、かつて香港に存在した“九龍城砦”の風景を再現するため、昨年夏に台湾で行われた。水上は吉岡ら撮影チームをオススメの水餃子屋に連れて行ったというが…。吉岡は「撮影初日にみんなで食べに行って、本当に美味しい水餃子で感動していたら、水上君が真顔で食べていた。どうしたのかな?と思ったら『最初食べた時のような感動はないっすね…』と言っていました。自分で誘ったのに〜!(笑)」と回想。これに水上は「毎日長蛇の列ができるくらいの美味しい店で、僕が初めて台湾に行った時も2、3度行っていて、そこに皆さんをお連れしたものの、真夏の暑さもあったのか僕がいろいろと麻痺しており、無になっていましたね」と理由を説明し、吉岡は「そのリアクションがおもしろくて。水上君は表裏一体な感じがある人なのかなと。そんな姿が垣間見える瞬間でした」と思い出し笑いをした。
恋に悩む鯨井と工藤にちなみ、SNSに寄せられた恋のお悩み相談を実施。これに吉岡は「悩み相談は聞くけれど、その人がすでに答えを持っていることがあるので、答えたところで『…違う』と切り捨てられないか心配です」と苦笑いし、水上も「確かに…。僕らの回答は話半分で聞いてください」と言うものの、いざ悩み相談が始まると想定外の盛り上がりを見せた。
「最近小中の同級生の男の子と頻繁に会ってデートしています。私も好きだし、ほぼ確実に向こうも好きだと思うのですが、お相手がなかなか告白してくれません。どうしたら告白してくれるでしょうか?」という悩みに吉岡が「それは確実に男性側が好きなのかな?」と疑問を呈すると、水上は「好きだと思う。ただその状況に男が甘えているだけ。まさに工藤のように現状に甘んじているので、そこは女性の強さで『おら!』と行かなくちゃ」と女性側からのアプローチを熱弁。これに吉岡が「いやいや水上君、相談内容を聞いていましたか?告られたい派なんですよ?」と意見すると、当の相談者が客席にいることが判明!会場にはいない意中の男性に向かって、水上は「お前、なにをやっているんだ!?(恋は)男が決めないといけない瞬間がある!」と、吉岡は「男を見せた方が良いんじゃない?伝えられる時に伝えないと後悔しますよ?」とエールを送った。
令子の大好物として本作に登場するスイカにちなんで、最後は大ヒットを祈願して夏の定番であるスイカ割りに挑戦。水上はアイマスク装着で5回回転し、吉岡のアシストを頼りに「行きますよ!」と大きなスイカに見事一撃を喰らわせた。吉岡は「いい振り切りでした」と絶賛するも、クールな水上は割れたスイカを見て「普通に切って食べた方が美味しい」と言い、吉岡から「そんな元も子もないことを言わないで!」と笑顔を魅せた。
最後に水上は「本作はなかなかないミステリーラブロマンスになっているので、どなたでも楽しめるはずです」とPR。吉岡は「映画を観れば、恋とは理屈ではないという気持ちになってもらえるはずです。人を愛するのはその人が目の前にいるからこそできることで、好きな人がいること、好きだと伝えるチャンスがある事は本当に素敵な事だと思います。映画の世界にどっぷり浸かっていただけたらと思います」と呼び掛け、イベントを締めくくった。
文/山崎伸子