レオナルド・ディカプリオらオスカー俳優が繰り広げる追走劇!『ワン・バトル・アフター・アナザー』本予告
世界3大映画祭の監督賞を制覇した唯一の監督、ポール・トーマス・アンダーソンのもとに、レオナルド・ディカプリオら豪華キャスト陣が集結した『ワン・バトル・アフター・アナザー』(10月3日公開)。このたび、本作の本予告、キャラクタービジュアルが解禁となった。
アンダーソン監督は『マグノリア』(99)で第50回ベルリン国際映画祭金熊賞、『パンチドランク・ラブ』(02)で第55回カンヌ国際映画祭監督賞、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)で第58回ベルリン国際映画祭監督賞、『ザ・マスター』(12)で第69回ベネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞)を獲得。オスカーでもノミネーションが11回という驚異のキャリアを誇る世界有数のトップ・クリエイターだ。
そんな名匠のもとにアカデミー賞に輝く3大俳優ほか超豪華アンサンブルキャストが結集した。主演でかつて世を騒がせた元革命家のボブを演じるディカプリオは『レヴェナント 蘇えりし者』(15)で第88回アカデミー賞主演男優賞を受賞。とある理由でボブの娘の命を執拗に狙う異常な執着を持つ軍人“ロックジョー”役のショーン・ペンは『ミスティック・リバー』(03)、『ミルク』(08)で第76回&81回アカデミー賞主演男優賞を獲得。そして、なぜかボブのピンチに現れる謎の空手道場の“センセイ(先生)”を演じるベニチオ・デル・トロもまた、『トラフィック』(00)で第73回アカデミー賞助演男優賞に輝いている。
彼ら3大オスカー俳優に加えて、ボブの革命家仲間役に「最終絶叫計画」シリーズなどの実力派レジーナ・ホール、ボブの妻で最強のカリスマ革命家役に抜群の歌唱力とダンスだけでなくモデル兼監督としても多才ぶりを発揮するテヤナ・テイラー、ある理由で命を狙われる愛娘ウィラ役には新進気鋭の若手チェイス・インフィニティをキャスティング。脇を固める共演陣にも個性派が勢揃いとなっている。
かつては世を騒がせた革命家でありながら、突然、娘の命が狙われ窮地に立たされるボブを演じたディカプリオがいままでのイメージを一新。ボブを追い詰めるのは異常な執念を持つ無慈悲な軍人ロックジョー。G.I 風に髪を短く刈り上げたペンが鬼気迫る演技で父娘を追う。また、なぜかボブのピンチに現れる謎の空手道場のセンセイに扮したデル・トロが個性的でユーモラスな演技をぶちかます。
このたび、本作の本予告が解禁に。神妙な顔つきで知恵の輪のようなもの手にしたボブが「これは君のために作っているんだ」とつぶやく場面から始まる。その声を聞きながら妊娠中の妻がお腹をさする。「この装置をこうすればうっかり爆発させないで済む」と緩衝材を作るボブに彼女が近づき、「続けて、派手にお願い」とそっとキスをする。
ボブたちの極秘作戦が実行されるなか、ボブの妻にロックジョーが「また会うことになる」と意味深に告げる。妻に魔の手が迫る一方で、作戦を成功させて「革命万歳」と叫ぶボブ。それから月日が経ち、ボブは成長した娘ウィラに「聞いてくれ。昔、パパとママは罪を犯した。ママは捕まった。俺らも危ない」と伝える。「しょうがないわ、これが私に“振られた”運命(カード)よ」と言う娘に、ボブが「カードは“振らない”、サイコロの間違いだ」と正すが、「それ言ってる場合?」と巻きを入れられる。「わかった、行こう」、いまは親子喧嘩している場合ではなく、逃げる時なのだ。
その直後、ボブの隠れ家に追っ手たちがなだれ込む。必死で逃げて、逃げて、逃げまくる。娘が通う空手道場に逃げ込んだボブは、「ヌンチャクじゃ戦えないって!拳銃はどこだ」と取り乱す。決死の逃亡を続けるボブを車に乗せた謎の空手道場のセンセイは、「自由とは…、恐れないことだ。トム・クルーズみたいに」と微笑むと、車窓から身を乗り出したボブを荒野へと放り出す。「不可能だとしても、俺たちの革命に巻き込みたくなかった」と娘を気遣うボブとウィラにどんな運命が待ち受けるのか。
逃げる側と追いかける側。それぞれが三者三様に入り乱れる壮大なチェイス・バトルが繰り広げられる『ワン・バトル・アフター・アナザー』に期待してほしい。
文/平尾嘉浩