絶滅危機の人間、進化するマリガン…『JUNK WORLD』ともつながる前作『JUNK HEAD』のカオスな世界観をおさらい
孤高のクリエイター、堀貴秀監督が7年の年月を費やし、“ほぼ1人”で完成させたSFストップモーションアニメとして世界的な注目を集めた『JUNK HEAD』(21)。その1042年前の世界を描く前日譚『JUNK WORLD』が公開中だ。
このシリーズといえば、堀監督のイマジネーションが発揮された不気味さと狂気に満ちたディストピアな近未来像こそ大きな魅力。本稿では『JUNK WORLD』に向けて、その唯一無二の世界観をおさらいしていきたい。
『JUNK HEAD』の地下世界を巡る冒険までを“時系列”でおさらい!
核によって環境破壊が進んだ近未来。汚染された地上の代わりに手付かずの地下を目指した人類は、生命倫理法を改定し開発の労働力として人工生命体マリガンを創造する。(After God元年)
かつて人類が地層に処分した核廃棄物に長年にわたって苦しめられ、不満を募らせていったマリガンは、自らクローンを増やしては勢力を拡大し、ついに人類に反旗を翻す。(AG1979年)
そして人間とマリガンとの間での熾烈な戦いは120年間にわたり続いたが、停戦協定が締結され、マリガンが地下の世界を支配することに。(AG1909年)
マリガンの反乱から約1600年、新種のウイルスによって人口の30%が失われ絶滅の危機に瀕した人類は、独自の進化を遂げたマリガンを調査するため、一般応募で集まったダンス講師パートンを調査員として地下の世界へと送りだす。(AG3385年)
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