「作られたことに意義を感じる」「明日に希望が持てる映画」新型コロナウイルスとの闘いを描く『フロントライン』で心動かされた映画ファンはいまなにを思う?
それぞれの立場で奮闘するキャラクターたちの熱い姿が心揺さぶる!
「出演されたみなさまの心情が伝わってきて、印象的だった人を聞かれて“全員”とお答えしたいと思いました。こんなに“主演がみなさん”と思った映画は初めてです」(30代・女性)
異なる立場のキャラクターが最前線で熱い人間ドラマを繰り広げる本作は、役に命を吹き込む俳優たちも豪華。DMAT指揮官の結城役には小栗旬、厚生労働省の立松を演じる松坂桃李、船内で活動する医師の仙道に扮する窪塚洋介、同じく船内医師である真田役の池松壮亮と主軸を担う4人をはじめ、日本のトップ俳優が名を連ねている。
「ルールや当たり前に縛られず、本質を見極める、見失わない人としての強さにグッときました。全キャストがリアルに存在していて、すばらしかったです」(20代・女性)とあるように、様々な思惑が絡み合う複雑な状況下でそれぞれの正義に従い活動する姿が印象的。なかでも特に多くの言葉が集まったのがDMAT指揮官の結城だ。
「“人道的だと思うほうを選ぶ”というのが、医師たらしめるひと言だと思いました」(30代・女性)
「結城が検疫官に言った『誰が考える仕事なんだ』というセリフは、未知のものに対して型にハマった対応ではなにも好転しないと思わされ、この事態の突破口になったと感じました」(40代・女性)
「『コロナ対応を嫌がるようなら病院なんて辞めちまえ』という言葉。改めて医療従事者の背負うものの大きさを感じました」(30代・女性)
「指揮する立場の複雑な感情がうまく出ていた。報道の在り方に疑問を抱くところがリアルだった」(30代・女性)
など、医師としての在り方を貫こうとする人間的な一面を体現した小栗の芯のある演技が心を揺さぶる。そんな結城と共に行動し、しだいにバディのようになっていくのが厚労省の立松。松坂の繊細な演技によって血も涙もない記号的な役人ではなく血の通った人間として描かれており、フェアな描写が好評だ。
「お役所の人はとにかくマニュアルどおりで融通が効かないイメージがあるので、ルールを変えてでもテキパキと仕事をこなす役人さん、というのが新鮮でした」(30代・女性)
「立松さんが嘘をついて物事を進めていくところは、あの当時、あの場では必要な行動だった。こういう官僚がたくさんいたら有事も乗り越えられそう」(40代・女性)
「自分は行政の人間なのですが、雰囲気からしていそうでしたし、有能さも“あるある感”がすごかったです。ちゃんと人の心がある政府の人間を描いてくださってありがたかった」(30代・女性)
また、「仙道先生の『やれることは全部やる、でしょ?DMATは!』と『このために医療従事者になった』というシーンでは胸が熱くなりました。医療従事者の方がこういう想いでコロナと戦ってくれていたと思うと、心から感謝します」(30代・女性)、「仙道の“人を助ける”を最優先にするブレない心、結城を信頼しているから進める強さはすごいと思いました」(20代・男性)という仙道をはじめ、命の危険を顧みず船内で働く人々の奮闘も感動的。
「真田先生が、家族や隊員の仲間、患者さんなど、自分以外のすべての人に気を遣っていて、彼の強さと優しさを感じました」(40代・女性)
「劇中、始めから最後まで患者、家族…誰かのために動いていて心が動いた」(30代・女性)
「『DMAT隊員の家族は誰が守ってくれるのか』という真田さんのセリフ。あの環境で対応に当たっているなか、差別的な情報が入りつつも働き続けている真田さんに心打たれました」(20代・女性)
など、池松の感情に訴えかける演技が光った真田。「羽鳥さんがブラウンさんに通訳するシーン。マスクしかしていないなかで、自分の仕事をする姿は、当たり前かもしれないけどとてもかっこよかった」(20代・女性)という声が寄せられた羽鳥(森七菜)らクルーにも「あまり知ることのなかったクルーの活躍シーンがよかった」(20代・女性)などの言葉が見られた。