不気味なビジュアルが暗示するのは人類の危機か?『28年後...』人間を写した特別ポスター
人間の脳を破壊し、凶暴化させるウイルスによる恐怖を描いた『28日後...』(02)と『28週後...』(07)。これに続くシリーズ最新作『28年後...』が6月20日(金)より公開される。本作より、恐怖の世界に生きる人間たちを写した特別ポスターが解禁となった。
シリーズ1作目『28日後...』で、超自然的な生き返った死体=ゾンビではなく、ウイルスに感染して凶暴化した“生きる人間”たちの物語を描こうとした、アカデミー賞受賞監督のダニー・ボイルとアカデミー賞ノミネートの脚本家、アレックス・ガーランドが本作で再タッグ。徹底したリアリティと緊張感、臨場感を追求し、未曾有のパンデミックによって崩壊した文明、感染者が人間性を無くし、人間ではないものに変わり果てた“28年後”の恐ろしい世界を舞台にしたサバイバルが展開される。
解禁となった特別ポスターでは、多くの死者を出した恐怖のパンデミックから28年後、凶暴化した感染者が未だ蔓延る恐ろしい世界で生きる人間たちの姿が描かれている。感染を逃れたわずかな人間たちは、生き延びるために外界から閉ざされた孤島へと逃れていた。ジェイミー(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、息子スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)と原因不明の難病に苦しむ妻のアイラ(ジョディ・カマー)と暮らしているが、生まれてから一度も島を出たことがなく、28年前のパンデミックを知らない12歳のスパイクの初任務に同行し、本土へと向かうことになる。
大自然が広がる壮大な大地、緑豊かな美しい森の中で彼らが目にしたのは、もはや人間とは思えない姿に変わり果てた、恐ろしい感染者たち。さらに、感染者と共生する不気味な博士、ケルソン(レイフ・ファインズ)が彼らを待ち受けていた。
脚本のガーランドは「『28年後...』は人間たちの物語だ。感染ではない危機に直面した時に人々はどうするのだろうか?」と、本作のテーマとして人間たちの生き様を描いたと語る。一方、ボイル監督も「アレックスのアイデアは、とても独創的で刺激を与えてくれました」と自信を見せている。
『28年後...』で描かれる物語は、世界的パンデミックを経験した人類に向けられた黙示録なのか? 絵空事ではない28年後の世界で、必死に生きる人間の物語をぜひ劇場で目撃してほしい。
文/平尾嘉浩