永尾柚乃が山寺宏一、MOMONAら『リロ&スティッチ』吹替版声優にサプライズ「山寺さんのスティッチの相棒、親友になれたことを忘れません」
2003年に公開されるや、キャラクターたちの愛らしさで空前のスティッチ・ブームを巻き起こしたアニメーション映画の完全実写化作品『リロ&スティッチ』(6月6日公開)。本作の完成披露試写会が5月21日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、日本版声優の山寺宏一(スティッチ役)、永尾柚乃(リロ役)、MOMONA(ME:I/ナニ役)、中村海人(Travis Japan/デイヴィッド役)、長谷川忍(シソンヌ/ジャンバ博士役)、三ツ矢雄二(プリ―クリー役)、渡辺えり(トゥトゥ役)らが出席した。
『美女と野獣』(17)、『アラジン』(19)をはじめ、数々のアニメーション映画の実写化を成功させてきたディズニーが手掛ける本作。ハワイを舞台に、いつも一人ぼっちの少女リロが暴れん坊のエイリアン・スティッチと出会い、かけがえのない絆を築いていくさまを描いたハートフル・ファンタジーで、実写版で初めて『リロ&スティッチ』を知った方はもちろん、アニメ版のファンの方でも、新鮮な感動が味わえる1作となっている。
アニメ版に続き、本作品でもスティッチの日本版声優を務める山寺は、スティッチ役を続投できる喜びを吐露しつつ、「お話をいただいた際は本当に嬉しくて、『よくぞ実写化してくださった!』という思いでした。本作のスティッチはですね、さらにキュートでモフモフ、フワフワになっておりますんで、きっと皆さん、帰りはスティッチを抱きしめたいと思ってくれるんじゃないでしょうか。相変わらず暴れん坊で、うるせえなと思う瞬間あると思いますけど、最終的には彼のことを大好きになっていただけると確信しています」とコメント。
リロの日本版声優を務めた永尾は、収録時から本作の完成を非常に楽しみにしていたそうで、「完成した映画を観る前からワクワクで、観ている最中はドキドキで。観終わったらものすごく温かい気持ちになる作品です。きっと皆さんも、観ていただいたら『“オハナ(家族)”っていいな』と思っていただけるはずです。いまはこうして、舞台挨拶をさせていただいて、ワクワクとドキドキがいっしょになった“ワクドキ”な気分です!」と話し、会場を沸かせた。
そんな永尾が演じるリロの姉・ナニ役を担当したMOMONAは、アニメ版が日本で公開された2003年生まれだそうで、本作には強い思い入れがあるという。「小さいころから何度も観た、本当に大好きな作品なんですけど、本作はアニメ版のストーリーを丁寧になぞりつつ、登場人物一人一人の人生だったり、それぞれの生活がリアルに描かれているのがいいですね。それによって、“オハナ”の絆により深く感動することができるので、見ていて温かい気持ちになりました」
リロたち姉妹を温かく見守る青年・デイヴィッド役の中村は、Travis Japanのメンバーといっしょに本作を観賞したそうで、メンバーからも実写版の物語は好評だったと話す。続けて、いまの率直な感想を聞かれると、「子どものころから大好きだった『リロ&スティッチ』に、大人になった自分がこのような形で関われることが本当に嬉しくて。皆さん、楽しんでいってください。本日はありがとうございました」と話した。
スティッチの生みの親であるジャンバ博士役の長谷川は、声優として参加できた喜びを話しつつ、じつは長い間、本作について“ある勘違い”をしていたという意外な裏話も明かした。「このような形で作品に携わることができて、本当に嬉しいんですけど、じつは20年近く、リロとスティッチの名前を逆に覚えていて…。いまはもう、目を閉じていても、どっちがリロでどっちがスティッチがわかりますよ!…なにかネットニュースで使ってもらえそうなことを言おうと思ったんですけど、これじゃ無理ですよね!?」
山寺と同じく、アニメ版からの続投でエイリアン・プリークリー役を務める三ツ矢は、「アニメ版から20年以上経っているのに、またこうしてプリークリーを担当させていただけるということで、お話をいただいた時は飛び上がるほど嬉しかったです。本当に素晴らしい作品に仕上がっていますので、どうぞ皆さん、口コミでこの映画のよさをどんどん広げていただけますと幸いです。よろしくお願いします」とコメント。
リロとナニを幼少期から見てきたご近所さん・トゥトゥの声を担当した渡辺は、トゥトゥ役の女優の容姿を見て驚いたそうで、「こちらの女優さん、エイミー・ヒルさんという方なんですけど、私にそっくりなんです。なので皆さん、本作をご覧になられたら『渡辺えりだけ本人が出演している!』といった感じで、びっくりされると思います」と話し、笑いを誘った。
またイベントの後半では、永尾から他の声優陣に向けて、直筆の手紙を読み上げるサプライズ企画も実施。
それぞれに向けて気持ちのこもったメッセージを読み上げつつ、最後に、相棒のスティッチを演じた山寺および、来場者に向けて、「私は山寺さんの演じられたスティッチをいつも見ていました。今回はそのスティッチと共演したくて、リロのオーディションを受けようと決めました。オーディションに受かった時は、本当に嬉しかったです。スティッチを演じてくださって本当にありがとうございます。山寺さんのスティッチの相棒、親友になれたことをずっと忘れません。これからもずっとよろしくお願いします。そしてご来場の皆様、ぜひ、これからご覧になられる映画をお楽しみください。本日はありがとうございました」といったメッセージを贈り、完成披露試写会を締めくくった。
取材・文/ソムタム田井