“28年後”は絵空事ではない…終末世界を警告する『28年後…』特別ポスター

『28日後…』(02)と『28週後…』(07)に続き、ダニー・ボイル監督とアレックス・ガーランドがタッグを組んだサバイバル・スリラーシリーズの最新作『28年後…』(6月20日公開)。このたび本作の特別ポスタービジュアルが解禁された。

人間を一瞬で凶暴化させるウイルスがロンドンで流出し、多くの死者を出した恐怖のパンデミックから28年後。いまもなおイギリス本土は凶暴な感染者であふれ、感染を逃れたわずかな人間たちは海を隔てた小さな孤島で身を潜めて暮らしていた。ある日、島で暮らすジェイミー(アーロン・テイラー＝ジョンソン)と、島から一度も出たことがない12歳の息子スパイク(アルフィー・ウィリアムズ)は、ある極秘任務のため島の外へ向かい、恐怖の世界に足を踏み入れることに。

このたび解禁された特別ポスターでは、『28日後…』と『28週後…』と同様、人間の“血”を連想させる印象的な赤色のキーカラーとバイオハザードマークの意匠が引き継がれている。さらに、怒りに満ち大きく見開かれた目と、まるで「黙示録」の世界の終末のように天からの炎によって焼き尽くされた地上に立つ9人の感染者たちのシルエットが、「時は何も癒さなかった」というキャッチコピーと共にデザインされている。

脚本とプロデューサーを務めたガーランドは、本作について「感染によって隔離され、事実上見捨てられた国ではなにが起こるのだろうか？それは現実を見れば分かる通りで、国家が崩壊すると冷酷で実利的で、弱肉強食の世界になっていく」と語る。前作から18年の間に、世界的パンデミックの恐怖を現実に味わった人類にとって、決して絵空事ではない“28年後”の世界。是非とも劇場で、その恐怖を目撃してみてはいかがだろうか。

文/久保田 和馬