日本人監督史上最年少!『見はらし世代』カンヌ国際映画祭監督週間に正式出品へ、今秋日本公開
2023年度後期のNHK連続テレビ小説「ブギウギ」で俳優デビューを果たし大きな話題となった、黒崎煌代の初主演映画『見はらし世代』が2025年秋に公開されることが決定。本作が現地時間5月13日(火)から24日(土)にかけて開催される第78回カンヌ国際映画祭の監督週間に出品され、世界初上映となることが明らかになった。
本作は、若手映画作家育成事業ndjcにて短編「遠くへいきたいわ」を監督した団塚唯我のオリジナル脚本による長編デビュー作。過去には大島渚、北野武、黒沢清、三池崇史、諏訪敦彦、河瀬直美、橋口亮輔、西川美和といった日本映画を牽引してきた監督たちが、そして昨年は河合優実主演、山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』(24)が選出されたカンヌ国際映画祭監督週間で、日本人史上最年少での出品となった。
再開発が進む東京、渋谷を舞台に、母親の死と残された父親と息子の関係性を描いた本作。主人公、蓮を演じるのは黒崎。「私のキャリアを最初から近くで観ていてくれた団塚監督だからこそ100%の信頼をもって撮影に臨むことができました」と信頼を寄せる団塚監督初長編作品にて、自身も初主演という大役に挑んだ。また、父親の初を演じるのは、悪役からコミカルなキャラまで幅広い役を演じ、多数の作品で存在感を発揮する遠藤憲一。母親の由美子を井川遥、姉の恵美を木竜麻生が演じる。
このたび、本作で初主演を務める黒崎、木竜、団塚監督の現地へのカンヌ国際映画祭の渡航が決定した。日本映画界の新星たちが、本作を引っ提げてカンヌ国際映画祭に集結する。黒崎と団塚監督は現地時間5月16日(金)に実施される舞台挨拶、公式上映にも参加。本作を世界へ向け初披露する。
また、カンヌ国際映画祭版のポスタービジュアルも解禁された。英語タイトル「BRAND NEW LANDSCAPE(=新しい景色)」が印象的なカラーのなか、都市の夜景を背景に、蓮と恵美の姉弟がそれぞれ別の何かを見つめる姿が。抑制された表情でありながらその内側の複雑な感情が捉えられており、観客の想像力を喚起するデザインだ。
本作はカンヌ国際映画祭監督週間正式出品でどのような評価を呼ぶのだろうか?日本人監督史上最年少での出品作品に今後もぜひ注目していきたい。
文/鈴木レイヤ