【ネタバレ解説】「キャシアン・アンドー」シーズン2を総まとめ!登場した『ローグ・ワン』キャラクターたちも紹介
物語がついにつながる!『ローグ・ワン』キャラクターたちが続々登場
主人公のキャシアンを主体にしてシーズン2を振り返ってきたが、ビックスやルーセン、モスマなど、シーズン1から続投したキャラクターにもドラマがあることも触れておきたい。シーズン1でキャシアンを執拗に追い続けたシリル・カーン(カイル・ソラー)は、デドラの命を救ったことで彼女と結ばれる。だが、デドラもシリルも、結果的に帝国によるゴーマン支配の手駒に過ぎなかった。これまでのシリーズで描かれることのなかった、帝国側である彼らの悲劇的と言える関係性も、本作ならではの魅力と言える。一方、シーズン1でキャシアンと共に戦った、モスマの従姉妹ヴェル(フェイ・マーセイ)にも悲痛な運命が待ち受けている。また、ルーセンのアシスタントであるクレヤ(エリザベス・デュロー)は、反乱軍の命運を揺さぶる命懸けのミッションに挑むことになる。誰もが各々の決断を迫られるのだ。
そして、『ローグ・ワン』に登場したキャラクターたちとのリンクも、シーズン2でより加速していく。帝国軍の非情を象徴していたヴィラン、クレニック(ベン・メンデルソーン)は、第1話でゴーマン侵略会議の場に姿を見せる。第6話以降ではモンの盟友であり、レイア姫の育ての親である元老院議員ベイル・オーガナ(ベンジャミン・ブラット)も登場。彼はコルサントに残って戦い、モンは反乱軍を率いて戦うという構図が見えてきた。第7話以降では、のちにキャシアンの上官となるドレイヴン将軍(アリスター・ペトリ)が彼に小言を言ってくる。そして、『ローグ・ワン』で帝国軍から奪い取って改造を施されたと説明されていた、キャシアンの相棒であるドロイド、K-2SOも登場する。少しずつ役者がそろってきた。
残る3話でなにが語られるかは想像するしかない。キャシアンは一人前の革命の戦士となるために、あとどれほどの試練を乗り越えねばならないのか?第9話までの段階でシーズン1よりも多くの血が流されてきたが、革命の名のもとで、また誰かが命を落とすのか?そして、モスマの指導のもとでまとめられる反乱分子たちは、どのようにして反乱軍として組織化されていくのか?シーズン2の着地まで、気になる要素は多く残されている。
そして最も楽しみなのは、“泣けるスター・ウォーズ”として称賛された『ローグ・ワン』へどのようにつながっていくのかという点だろう。デス・スターの設計図のデータを多くの犠牲を出しながら手に入れるわけだが、いったいキャシアンはどんな想いで作戦を実行したのだろうか?シーズン2の完結によって、『ローグ・ワン』の新たな一面を見出せることに全力で期待しつつ、“希望”がつながっていく展開を見守りたい。
文/相馬学