渡辺翔太主演『事故物件ゾク 恐い間取り』撮影現場に潜入!中田秀夫監督が明かすホラーとしての“原点回帰”

インタビュー

渡辺翔太主演『事故物件ゾク 恐い間取り』撮影現場に潜入!中田秀夫監督が明かすホラーとしての“原点回帰”

実際に事故物件に住みつづける松原タニシによるベストセラー「事故物件怪談 恐い間取り」シリーズを原作に、興行収入23.4億円の大ヒットを記録した『事故物件 恐い間取り』(20)。そのシリーズ最新作となる『事故物件ゾク 恐い間取り』(7月25日公開)は、前作に引き続き中田秀夫監督がメガホンを取り、映画単独初主演となる渡辺翔太(Snow Man)が“事故物件住みますタレント”の桑田ヤヒロを演じてホラー映画に初挑戦する注目の一本だ。ヤヒロと惹かれ合うヒロインの春原花鈴役を畑芽育、ヤヒロが所属する芸能事務所社長の藤吉清役を吉田鋼太郎が務める。

細部にまでこだわられた、スタジオ内とは思えないリアルさのセットが広がっていた
細部にまでこだわられた、スタジオ内とは思えないリアルさのセットが広がっていた[c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

2025年2月上旬、PRESS HORROR編集部は、東宝スタジオで行われている撮影現場を訪ねた。ロケーションを中心に行われてきた撮影も中盤を迎え、スタジオセットでの大仕掛けの準備が進む現場には活気が満ちていた。

渡辺翔太(Snow Man)が映画初主演!起用理由は「自然体ながら、強い思いを胸の内に秘めた人柄」

物語は、ヤヒロ(渡辺)がタレントになる夢を諦めきれず福岡から上京し、ひょんなことから“事故物件住みますタレント”として活動をスタートするところから始まる。【必ず憑りつかれる部屋】【いわくつきの古旅館】【降霊するシェアハウス】など、ヤヒロはテレビ番組やSNSのためのネタ欲しさに事故物件を転々とし、それぞれの物件に隠された謎に迫っていく。しかし、人一倍憑かれやすい体質の彼には怪奇現象が次々と襲い掛かり、そしてある事故物件で想像を絶する真実にたどり着くが…。

息ぴったりのシェアハウスメンバーでパシャリ!
息ぴったりのシェアハウスメンバーでパシャリ![c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

この日撮影されていたのは、【降霊するシェアハウス】のシーン。ヤヒロとルームメイトの小山拓巳(加藤諒)、久米海斗(金田昇)がシェアハウスに憑りつく老婆の霊の存在に気づき、ヤヒロが霊を呼び寄せる方法として、コックリさんに似た“降霊術”を提案。動画撮影に協力してほしいことを伝える。最初は上手くいかなかった降霊術だが、徐々に10円玉が動きだし、3人は目を疑うような怪奇現象に遭遇する。

当日はまだ真冬のような寒さが残る天候だったが、スタジオ内ではTシャツ姿のスタッフらがテキパキと撮影準備を進めており熱気十分。複数の“事故物件”のセットが大作らしい規模で組まれているさまが見て取れた。詳細については言及を避けるが、どのセットも前作の雰囲気を受け継ぎつつもさらなるパワーアップを感じるものだった。

まず目に飛び込んできたのは、中田監督やスタッフと綿密な打ち合わせを繰り返す渡辺の姿だ。ホラー映画は通常のドラマ作品に比べてカメラワークや照明の計算が重要な側面が強く、段取りが非常に細かくなることが多い。ゆえに立ち位置や振り向く角度などに正確さが要求されるのだが、渡辺は監督の指示に見事に応え、柔軟かつ朗らかに対応していた。

渡辺翔太(Snow Man)が演じる桑田ヤヒロは、“優しすぎる”ゆえにさまざまなトラブルに巻き込まれていく
渡辺翔太(Snow Man)が演じる桑田ヤヒロは、“優しすぎる”ゆえにさまざまなトラブルに巻き込まれていく[c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

プロデュ―サーの新垣弘隆は渡辺を抜擢した経緯について、こう明かす。「『事故物件』シリーズの映画化に際し、試行錯誤を重ねた結果、世界観を引き継ぎながらも、新たなストーリー、新たなキャラクターで届けるのがおもしろいのではないかと考えました。今回の主人公ヤヒロは、一念発起してタレントを目指すピュアで等身大の青年ですが、誰にでも優しすぎるという性格ゆえに、人に対してだけでなく、霊も呼び寄せてしまうという特徴をもつ役柄。身近な人懐っこさだけでなく、どこか繊細でナイーブな面を持ち合わせるキャラクターを考えた時に、渡辺翔太さんがまさにピッタリだと思いました。お茶の間での親しみやすさの一方で、アーティスト、俳優としての才能豊かな顏を持つ渡辺さんは、飾らない自然体でいながら、強い思いを胸の内に秘めている魅力的な人柄の持ち主です。そんな渡辺さんなら、ヤヒロを見事に演じきれるという確信がありました」。


取材当日の東宝スタジオには、緻密なセットが多数組まれていた
取材当日の東宝スタジオには、緻密なセットが多数組まれていた[c]2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

新垣プロデュ―サーの言葉通り、シェアハウス内での会話シーンは渡辺の人柄が感じられる非常にリラックスしたムードになっており、ルームメイトらとの自然なやり取りがあるからこそ、続く怪奇現象がより恐ろしいものに感じられるようになっていた。

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