『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』が配信開始!近藤亮太監督が語る、配信での楽しみ方「日常に入り込む不穏な体験を」
大賞受賞者には受賞作の長編リメイクか完全オリジナル作品での商業映画監督デビューが確約される「第2回日本ホラー映画大賞」で、見事に大賞を受賞した同名短編を長編化した『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』。本作のデジタル配信(レンタル・購入)がはやくも本日4月25日より、各種動画配信サービスにてスタート。それにあわせ、PRESS HORRORでは本作を手掛けた“Jホラーの正統継承者”近藤亮太監督からコメントを独占入手した。
幼いころに“山”で弟が失踪した過去を持ち、現在は行方不明者を捜すボランティア活動に勤しむ兒玉敬太(杉田雷鱗)。ある日、彼のもとに母親から一本の古いビデオテープが送られてくる。そこに記録されていたのは、弟がいなくなる瞬間を捉えた映像だった。
霊感のある同居人の天野司(平井亜門)から深入りしないよう忠告されるのだが、自身につきまとう忌々しい過去をたどるべく動きだす敬太。やがて敬太と司、そして敬太を取材対象として追う新聞記者の久住美琴(森田想)は、“山”へと足を踏み入れることに。
「第2回日本ホラー映画大賞」での大賞受賞後、SNSを中心に大きな話題を集めた「TXQ FICTION/イシナガキクエを探しています」「TXQ FICTION/飯沼一家に謝罪します」や、昨年夏に東京で開催され約7万人を動員した「行方不明展」の映像展示の一つ「正体不明」で演出を手掛けるなど、精力的に作品を発表しホラーファンから熱視線を浴びている近藤監督。本作では“ノーCG、ノー特殊メイク、ノージャンプスケア”を掲げ、Jホラー界の重鎮である清水崇監督の総合プロデュースのもと長編監督デビューを飾った。
そんな近藤監督は配信開始に際し、「『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』がご家庭でも観られるようになります。おかげさまで映画館でもたくさんの方に観ていただけましたが、観たくても観られないという方もいたかと思います」とコメントを寄せ、「できれば映画館で観てほしい、という気持ちで作った映画ですが、配信で観ることでみえてくるものもたくさんあると思います」とアピールする。
「また、劇場ではなにかあっても声を出して観ることはできなかったと思いますが、おうちで観る分にはいくら声をあげても、暴れても、一度止めても、巻き戻しても問題ありません」と、配信ならではの楽しみかたを呼びかけつつ、「この映画は日常の中に入り込んでくるような不穏さや不気味さを目指しました。だから家のなかで観終えたとき、見慣れた部屋の暗がりが、普段と違うものに見えるような、そんな体験をしていただけることを願っています」と期待を寄せた。
今年1月の劇場公開時には、初日から各劇場で満席回が続出。またたく間に口コミで反響が広がりリピーターが相次ぎ、上映館数が緊急拡大するほどのスマッシュヒットを記録した。すでに劇場で鑑賞したという人はもちろん、まだ観ていないという人も、このゴールデンウィークはお好きな場所、お好きな時間に、Jホラーの新たなマイルストーンとなった本作をじっくりと堪能してみてはいかがだろうか。
文/久保田 和馬