オバンバもビックリ?『バタリアン』40周年が“泥沼状態”に…2本の続編が別々に進行中
第1作のキャストが大量出演!もうひとつの続編がいよいよ始動
「Deadline」が2024年8月8日に報じたところによると、リブート版『Return of the Living Dead』の製作を進めていたLiving Dead Mediaは、ROTLD Originalsという会社を相手に、『バタリアン』の知的財産権をめぐる訴訟を提起したという。
このROTLD Originalsは、『バタリアン』でティナ役を演じたベヴァリー・ランドルフが2024年7月に設立した新会社。Living Dead Media側は『バタリアン』のオリジナル脚本や商標の著作権を所有していること、ROTLD Originalが同社の権利に干渉しようとしていること、そして出演しただけのランドルフには同作に関する知的財産上のいかなる権利も付与されないことを主張したのである。
そんななか、ROTLD Originalは2024年11月に独自の続編プロジェクトである『Trash's Revenge』の製作を発表しクラウドファウンディングをスタート。同作は『バタリアン』から40年後を舞台にした続編という立ち位置の作品。しかも“『バタリアン』で描かれたできごとの一部は現実のものだった”という、『バタリアン』と『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の関係性をなぞった設定が用意されているのだとか。発表されているあらすじは次の通り。
『バタリアン』でトラッシュ役を演じたリネア・クイグリーは、その過去の栄光に囚われていた。かつての共演者たちが成功していくなかで危機感を覚えた彼女のもとに、ある日、若い映画監督からオリジナル映画の再現を盛り込んだドキュメンタリーへの出演の話が舞い込み、再び脚光を浴びるチャンスだと引き受けることに。過去が掘り下げられていくうちに衝撃的な真実が次々と明らかになり、リネアは自宅の地下室に映画で使用したキャニスター(ゾンビの入ったタンク)を3つ隠していることを告白する。
このあらすじからも分かる通り、クイグリーや製作者でもあるランドルフの出演が決定済み。さらにフレディ役のトム・マシューズや、スパイダー役のミゲル・A・ヌネス・ジュニア、チャック役のジョン・フィルビンといったオリジナルキャストの多くがカムバックを果たし、すでに亡くなっているフランク役のジェームズ・カレンとアーニー役のドン・カルファもCGI技術を駆使して登場するのだとか。
4月30日(水)に本格的な撮影がスタートすると報じられている『Trash's Revenge』。一方で、肝心の訴訟についてはその後まったく報じられておらず、公開予定まで数か月に迫っているリブート版『Return of the Living Dead』の進捗状況も明らかになっていない。この泥沼状態のなかで、はたして本当に「バタリアン」は復活できるのだろうか。PRESS HORRORでは、両作品の動向に今後も注目していきたい。
文/久保田 和馬