ゲームファンも盛り上がるポイント満載!『マインクラフト・ザ・ムービー』大人も子どももワクワクできる“創造”のおもしろさを描く
4月25日より公開された『マインクラフト/ザ・ムービー』は、2011年に発売されたビデオゲーム「マインクラフト」、通称“マイクラ”をベースにした異世界転送ファンタジー。マイクラは、発売から10年以上経ったいまでも売れ続けており、世界販売本数が3億本を超え、“世界で最も売れたゲーム”としてギネス世界記録にも認定されている。ゲームの基本は、四角いブロックで地形や建物、人物、動物、またアイテムまで様々なものを作っていき、自分だけの世界を構築していくというシステム。シリーズが進むにつれ、ダンジョンやゾンビの登場、クエストなどの要素も加わっていくなど、現在に至るまでアップデートを続け、ゲームとしてのボリュームを増してきた。
マイクラの普及にはSNSの力も大きく、ユーザーが自分の創造した世界や攻略法、マイクラを用いて再現した映画やコミックのパロディ動画をアップすることで、ゲームそのものの知名度と可能性を拡大。ほかにも、マイクラのキャラクターが、対戦アクションゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」に参戦したり、アニメ「サウスパーク」に登場したりするなど、いまやすっかりポップアイコンと化している。
そして現在マイクラは、ゲームというエンタメの場を飛びだし、実際の公園などをデザインするためのツールとして用いられたり、教育現場でもプログラミングの一貫として利用されるなど、実生活の役にも立ち始めている。さらには、アメリカの生物学に関する研究チームが細胞のモデルを作成してその中を細部を見ながら探検できるワールド「CraftCells」を作ったり、大英博物館が館内と展示物をマイクラ世界で作成する計画が存在したりと、明らかにマイクラの世界は拡張していっているのだ。
ゲーム版のシナリオをベースとした展開
映画『マインクラフト/ザ・ムービー』では、ひょんなことから「マインクラフト」の世界に入り込んでしまった人間たちが、先にマイクラ世界に転送されていた男、スティーブ(ジャック・ブラック)の導きによって、各々の創造力を使いながら冒険を繰り広げる様子が描かれる。世界観は、ファンタジー世界の冒険を描いた2020年発売の「Minecraft Dungeons」、世界征服を目指すピグリン族の軍勢による侵攻を食い止める2023年発売「Minecraft Legends」などのシナリオを下敷きにしているので、マイクラプレイヤーには入りやすい設定だろう。
映画で描かれるマイクラの世界も当然ブロックで作られている。しかし、単なる四角の固まりというだけでなく、毛皮などのフカフカ感や衣服のフェルト感、金属など、物体のテクスチャー感まで描写されている。もちろん材料を手に入れて加工し、武器やツルハシなどの装備品をクラフトしたり、通貨代わりであるエメラルドを用いて村人とアイテムをトレードできたりと、ゲームでおなじみのシステムは随所に登場。また本作では、転送した人間たちはマイクラ世界でも姿を変えず(四角にならず)生身のままで入り込む設定になっている。