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「“人生は短すぎる”というけど、そんなことはない」ロバート・ゼメキスと『HERE 時を越えて』で再タッグのトム・ハンクスから新たな名言誕生!

「“人生は短すぎる”というけど、そんなことはない」ロバート・ゼメキスと『HERE 時を越えて』で再タッグのトム・ハンクスから新たな名言誕生!

第67回アカデミー賞で作品賞など6部門を受賞した『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)のトム・ハンクスロバート・ゼメキス監督が再びタッグを組んで放つ映画『HERE 時を越えて』が4月4日(金)に日本公開される。このたびハンクスの名言が連発するインタビューコメントが解禁され、メイキング写真も到着した。

【写真を見る】『フォレスト・ガンプ』でハンクスの妻を演じたロビン・ライトが本作でも妻役に!
【写真を見る】『フォレスト・ガンプ』でハンクスの妻を演じたロビン・ライトが本作でも妻役に![c]2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.

ハンクスといえば、誰もが知っているハリウッドの名優だ。『フォレスト・ガンプ/一期一会』、『アポロ13』(95)、『プライベート・ライアン』(98)、『グリーンマイル』(99)、『キャスト・アウェイ』(00)、『ターミナル』(04)、『ダ・ヴィンチ・コード』(06)など、洋画好きでなくても一度は観たことがある数々の名作で主演を務め、高い演技力で観客を魅了してきた。近年では、『エルヴィス』(22)や『オットーという男』(22)、『アステロイド・シティ』(23)といった話題作にも出演し、鮮烈な印象を残している。そんな彼の最新作『HERE 時を越えて』は、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズで知られる巨匠ゼメキス監督がメガホンをとった作品だ。これまで、『フォレスト・ガンプ』や『キャスト・アウェイ』、『ポーラー・エクスプレス』(04)、『ピノキオ』(22)などの名作で何度もタッグを組んできたハンクス主演×ゼメキス監督による黄金コンビが放つ注目作だ。

なかでも、『フォレスト・ガンプ』と『HERE』には共通点が多くある。両作品とも、監督だけでなく、脚本、撮影、音楽を同じスタッフが務めており、さらには『フォレスト・ガンプ』でハンクスの妻役を演じたロビン・ライトが、本作でも妻役を演じるなど、名作『フォレスト・ガンプ』の影響を強く感じさせる。また、『フォレスト・ガンプ』で語られる名言「人生はチョコレートの箱みたいなもの。なにが起こるかわからない」は、まさに予測不可能な“人生”のなかで起こる出来事を描く本作にも通じるテーマだ。『HERE』では紀元前から現代までを定点カメラで映しだすことで、“人生”という壮大すぎるテーマのさらなる深掘りを試みている。ハンクス自身もこの“人生”というテーマについて、オフィシャルインタビューで次のように語っている。

「誰もがみな『人生は短すぎる』というけれど、そんなことはない!人生は長いんだ。長いからこそ、常に選択の基準も変わっていく。なにかを諦めるという決断のすべては、ある一瞬に基づいている。愛や怒りから言うすべての言葉も、いつだって“その一瞬”に基づいている。そういった個々の瞬間が、最終的に原初のスープのように、人間の根源になる君がなれるものはたった1つ。次にやってくるその瞬間に存在する君だけなんだよ」。

『HERE 時を越えて』は4月4日(金)より公開
『HERE 時を越えて』は4月4日(金)より公開[c]2024 Miramax Distribution Services, LLC. All Rights Reserved.

そして、本作におけるもう一つの重要なテーマが“家族”だ。本作は、恐竜がいた古代から現代までを描いているが、物語の中心となるのは、ハンクス演じるリチャードの一家。親と子どもたちの3世代が同じ家で暮らしており、ともに過ごす長い時間の蓄積や、世代間や性別による価値観のズレによって生じる衝突や葛藤といったものが物語を形作っている。この“家族”というテーマに魅力を感じたというハンクスは、3世代がひとつ屋根の下に暮らす相互関係について、次のように考察している。

「家族のシーンにおいて、言葉に出さなかったことも言葉と同じくらい重要だった。沈黙の時間もまた、家の中でなにが起こっているのかを雄弁に語っているんだ。いま起こったことを無視するのか、なにか言わなくてはならないのか。問題を解決しなくてはならないのか、ただ立ちあがって部屋を出ていくのか。誰かと同居している人なら、誰もが経験したことのある関係と言えるだろうね」。

ハンクスが演じたリチャードは、子どものころから絵を描くのが好きで、芸術家になるのが夢だった。しかし、子どもが出来たことをきっかけに、夢を諦め、保険会社に就職することに。一方、妻のマーガレットも出産を機に、弁護士になる夢を諦め、家族のために時間を費やす。最初は熱く愛しあっていた2人だが、次第にすれ違い、また親や子どもとのコミュニケーションも上手くいかない。家族を持つ誰もが経験したことのあるリアルな関係性を見事に描いており、思わず共感してしまうシーンが多く登場する本作。最後には、『フォレスト・ガンプ』を観たあの時と同じように、自然と涙がこぼれるような心温まるストーリーが展開される。

ぜひこの機会に、大事な人と一緒に映画館に足を運び、泣いて笑って、“人生”と“家族”についてじっくりと考えてみてはいかがだろうか。


文/山崎伸子

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