笑福亭鶴瓶&原田知世が語り合う、理想の年齢の重ね方『35年目のラブレター』夫婦役は「お互いしか考えられない」

笑福亭鶴瓶&原田知世が語り合う、理想の年齢の重ね方『35年目のラブレター』夫婦役は「お互いしか考えられない」

「理想の年齢の重ね方は、ひとつのことをやり続けること」(鶴瓶)、「出会いを噛み締めながら歩んでいきたい」(原田)

――保と皎子からは、積み重ねた夫婦としての歴史や絆が感じられます。また保の姿からは「なにかを始めるのに遅いことはない」ということが実感できるなど、本作を通して「どのように年齢を重ねていくか」を考える人も多いように思います。お二人にとって、理想の年齢の重ね方とはどのようなものでしょうか。

保と皎子は笑顔を忘れず、支え合いながら前に進んでいく
保と皎子は笑顔を忘れず、支え合いながら前に進んでいく[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

鶴瓶「ひとつのことをずっとやり続け、やり遂げること。それが理想の年齢の重ね方ですね。僕にとっては落語になりますが、ずっとやることによって見えてくるものがある。そして落語は毎回が挑戦でもあって。いい仕事に就いたと思いますよ。自分の本分を忘れずに、ひとつでも情熱を捧げられるものを持つというのはとても大事なことやと思っています」

原田「本当におっしゃる通りだなと思います。大人になって初めて気づくことですが、振り返ってみるとちゃんとそこに自分が歩んできた道ができているものですよね。歩んできた時間の大事さを噛み締めていますし、今回、鶴瓶さんともお会いできたように、これから先もいろいろな人や作品との出会いがあるはず。その出会いを通り過ぎるものにするのではなく、そこで自分がどう感じたのかを認めながら歩んでいけば、日常が豊かで彩りのあるものになってくるのかなと感じています」

鶴瓶「振り返ることって、とても大事なことですよ。俺、あんなことやっていたんや、いろいろな人と出会っていたんやということに気づきますよね。それにね、人って調子に乗ってしまう時期もあるやないですか。周りを見渡して、振り返ることをしていれば、謙虚でいないとあかんなと思ったりしますから。やっぱり大事なことやなと思います」

――保と皎子の人生からも、出会いの大切さを痛感するような映画です。保は皎子に感謝を伝えるラブレターを書こうと奮闘しますが、お二人にとって手紙を書きたい相手はいらっしゃいますか?


心を込めて書いた文字には、深い味わいがある
心を込めて書いた文字には、深い味わいがある[c]2025「35年目のラブレター」製作委員会

鶴瓶「嫁ですね。思い出の手紙もあります。まだ子どもが学生だったころ、西宮で震災にあって。そのなかでもどうしても東京に仕事に行かなければならない時に、西宮にいる彼女に手紙を書きました。余震も多くて、どうなるか不安だったころです。怖い経験だけれど一緒にいられてよかった、怖いことも共有できてよかったということを手紙に書きました。いまでも、結婚記念日と入門記念日、そしてお互いの誕生日には手紙を交換しています。ずっとですよ」

原田「ステキですね。私はあまり手紙を書くほうではないんですが、書くとしたら母と姉かなと思います。東京に出てきて、ずっと支えてくれていて、本当に娘、妹のことをいつも考えてくれている2人です。本作には皎子さんとお姉さんのエピソードが出てきますが、あそこでは私も思うところがありました。昔はよく仕事で海外に行ったりすると手紙を書いたり、ファックスで『こんなことがあったよ』と送ったりしていました。感謝の気持ちを伝えるならば、やっぱり母と姉ですね」

取材・文/成田おり枝

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■衣装協力
・笑福亭鶴瓶
HOLLYWOOD RANCH MARKET(ハリウッド ランチ マーケット/03-3463-5668)
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