公開前に確認したい!相関図で『オデュッセイア』の重要キャラクターを予習

コラム

公開前に確認したい!相関図で『オデュッセイア』の重要キャラクターを予習

クリストファー・ノーラン監督が解き放つ待望の最新作『オデュッセイア』が、いよいよ9月11日(金)より日本公開される。ホメロスの叙事詩を原典に、神々と人間が共存する古代ギリシャの“神話世界”を、ノーランならではの緻密な構築力と映像哲学で再創造した本作には、いまを代表するオールスターキャストが集結。神々の威厳、人間の葛藤、怪物の恐怖——それぞれの存在が圧倒的な説得力で立ち上がる。

トロイア戦争の命運を分けた、「トロイの木馬」
トロイア戦争の命運を分けた、「トロイの木馬」photo by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

物語は、トロイア戦争の終結後、故郷イタケを目指して航海に出たオデュッセウスが、帰還の途上で旅路を大きく逸らされていく数奇な運命を描く。荒れ狂う海、怪物との死闘、魔女の誘惑、そして神々の介入——数々の試練が彼の運命を揺さぶり、旅路は常に予測不能へと転じていく。本記事では、壮大な冒険を形づくる主要キャラクターたちの関係性を、映画公開前に押さえておきたい人物相関図と共にいっきに予習していこう。

人間たちと神々が織り成す壮大なアドベンチャー

【写真を見る】関係性がひと目でわかる! 『オデュッセイア』相関図
【写真を見る】関係性がひと目でわかる! 『オデュッセイア』相関図photo by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

●オデュッセウス(マット・デイモン)

オデュッセウスの苦難を体現するのは名優マット・デイモン
オデュッセウスの苦難を体現するのは名優マット・デイモンphoto by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

イタケの伝説の王であり、トロイア戦争の知略を担った英雄。「トロイの木馬」作戦の立役者でありながら、その勝利を「世界を焼いたもの」と捉え、深い罪責を抱えたまま20年もの間、故郷イタケを不在にすることになる。
神々の思惑に翻弄され、彼の帰還の旅は果てしない漂流へと変質する。最愛の妻ペネロペへの想い、息子テレマコスの成長、女神アテナの導きはすべて彼の帰還へと連鎖し、イタケでの奪還劇へ収束する。オデュッセウスの帰還は凱旋ではなく、罪を抱えた者が家へ戻るための静かで痛切な旅として描かれる。彼の旅は「戦争の余波」と「神々の気まぐれ」が人間の運命をどう歪めるかを示す寓話であり、同時に“家へ帰りたい”という極めて人間的な欲求が物語の推進力となる。

●ペネロペ(アン・ハサウェイ)

夫のいない国を必死に守り抜こうとするペネロペ
夫のいない国を必死に守り抜こうとするペネロペphoto by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

イタケの王妃として、20年に及ぶ夫の不在を静かに支え続ける人物。彼女の忍耐は単なる“待つ”ではなく、王宮を守り抜く政治的行為でもある。王位の座を狙う求婚者アンティノオスたちの横暴に耐えながら、息子テレマコスを守り、王国の秩序を崩さぬよう慎重に振る舞う姿は、オデュッセウスの漂流と対照的な「静の戦い」である。彼女が王宮を守り続けるからこそ、オデュッセウスの帰還は“奪われた家を取り戻す物語”として意味を持ち、家族の再会は単なる感動ではなく、世界の秩序回復として輝く。

●テレマコス(トム・ホランド)

頼りない王子から徐々に成長を見せていくテレマコス
頼りない王子から徐々に成長を見せていくテレマコスphoto by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

父オデュッセウスの不在の中で揺れる若き王子。彼の旅は「父を探す」こと以上に、自らの未熟さを脱ぎ捨てる通過儀礼として描かれる。女神アテナの導きによりスパルタの王メネラオスを訪ね、オデュッセウスの戦争秘話を聞くことで、父の生存を確信し、王子としての自覚が芽生える。彼の成長は物語の因果を大きく変える。父の帰還を“待つ”だけの物語が、父子が互いに歩み寄る“二重の帰還”へと変質するのだ。

●アンティノオス(ロバート・パティンソン)

ペネロペとイタケを狙うアンティノオスにロバート・パティンソン
ペネロペとイタケを狙うアンティノオスにロバート・パティンソンphoto by Melinda Sue Gordon [C] Universal Studios. All Rights Reserved.

イタケの王宮を占拠し、ペネロペに求婚し続ける野心家。彼の存在は、オデュッセウス不在の20年が生んだ“空白の政治”を象徴する。横暴で粗野だが、王権の空白を埋めようとする行動は、ある意味でイタケの現実的な危機を体現している。彼が王宮を乱すことで、ペネロペの忍耐は際立ち、エウマイオスの忠誠は深まり、テレコマスの成長は加速する。つまりアンティノオスは“悪役”であると同時に、物語の因果を動かす触媒であり、オデュッセウス帰還後の復讐劇を不可避にする存在である。


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