『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が動員150万人&興収22億超えの爆発的なスタートで、一気に夏休み興行の主役へ!
7月24日から7月26日までの全国映画動員ランキングが発表。イラストレーターのナガノが2020年にTwitter(現X)で漫画の連載をスタートし、いまや世界中のあらゆる世代から熱烈な支持を集める「ちいかわ」初の劇場アニメ『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』(公開中)がついに公開を迎え、圧巻の成績でNo.1発進。今週は同作のオープニング成績を細かくチェックしていこう。
初日だけで興収9億9000万円!大人気の『ちいかわ』が映画館でも大旋風
IMAX65館を含む全国447館で公開を迎えた『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』。初日から3日間で観客動員150万8538人、興行収入22億4033万3500円と、2026年公開作としては『劇場版「名探偵コナン ハイウェイの堕天使」』(公開中)、『トイ・ストーリー5』(公開中)に次ぐ大ヒットスタート。初週末3日間の成績としては歴代11位の動員、同9位の興収であり、どちらにおいても『アナと雪の女王2』(19)を上回ったことになる。
初動から大きく跳ねやすい国内アニメ映画であるというざっくりとしたくくりを除けば、現状ではまだ国民的映画シリーズでもなく、少年漫画雑誌の大きなブランドの傘下にいるわけでもなく、抜群の知名度を誇る監督の新作というわけでもない同作(メガホンをとった及川啓監督は「ウマ娘 プリティーダービー」シリーズの監督で、これが劇場長編アニメ初監督となる)。そのため比較対象が少なく、この先どこまで数字を伸ばすのかなかなか読みづらいところではある。
そこで着目したのは、週末中に発表された初日成績。動員は発表されていないが、興収は9億9000万円と、ヒットの目安の“10億円”までたった1日で迫ることに成功している。初日成績を公表している作品に限っても、『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』(25)と『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20)、『ONE PIECE FILM RED』(22)、『ハイウェイの堕天使』、『劇場版 呪術廻戦 0』(21)、『劇場版「名探偵コナン 隻眼の残像」』(25)という錚々たる顔ぶれに次ぐ好成績だ。
初週末、特に初日の成績の高さは、作品に対する期待値の高さが如実にあらわれやすい。近年は金曜日公開が主流となっている(先段の6作品のうち『ONE PIECE FILM RED』のみ土曜公開)が、「鬼滅の刃」と「名探偵コナン」の熱狂ぶりは言うまでもなく高く、『劇場版 呪術廻戦 0』は冬休み期間かつ劇中の重要な局面が描かれる日付に合わせての公開が奏功。今回の『ちいかわ』も夏休みに入ってからの公開が後押しとなり、初日が平日であることをものともしない爆発的な初日を迎えることができたのであろう。
ただ気になるのは、初週末3日間の興収に占める初日興収の割合が異様に高いことである。一般的に金曜日よりも土日のほうが映画館が賑わうのはいわずもがな。例えば『トイ・ストーリー5』や『ズートピア2』(25)の場合、初週末3日間興収に占める初日興収の割合は20%前後であった。一方、初日を待ち望む観客がかなり多かった『無限城編』で29.8%、『隻眼の残像』で30.8%、『ハイウェイの堕天使』で32.4%と、やはりこれらはやや高め。
ところが『ちいかわ』の場合は、なんとそれを大きく上回る44.2%。初日興収の上位陣では『劇場版 呪術廻戦 0』が39.8%と抜けて高かったが、それをも上回っているのである。単に夏休みだから分散しているのか、あるいはこれまでにないほど“初動型”の作品なのか。そのどちらかによって、最終的な到達点は大きく変わってくるだろう。
