殺し合い、信頼し合う――唯一無二の設定で大ヒットした「暗殺教室」劇場版鑑賞前に“E組”の暗殺事情をおさらい
殺し合うけど、信頼もし合う――不思議な絆でつながるE組
まず、本作のアイコンともいうべき存在である、教師の殺せんせー。月の70%を破壊し三日月にするほどのパワーを持ち、手は触手で自由自在。水が弱点だが、手のひらサイズの大きさに縮まることで水すらも効かなくなる。通常時の身体は黄色で、相手をナメている時は縞模様になり、怒っている時はその度合いによって赤や黒に変色する。「殺せんせー」という名称は、「殺せない先生」という意味で生徒が命名したもの。
水色の髪にツインテールのような髪型が印象的な男子生徒の潮田渚(声:渕上舞)は、大人しく温厚な性格で、優れた観察力で声のトーンなどから相手の状態を見抜く。得意技は“猫だまし”。小柄で見た目は女の子のようにかわいらしいが、実はクラスでも有数の暗殺の腕前を持つ。殺せんせーの教師としての側面に憧れており、教師を目指している。
赤髪のイケメンである赤羽業(声:岡本信彦)は、渚の1〜2年の時のクラスメイト。成績優秀だが素行に問題があり、2年生の時に暴力沙汰で停学処分を受け3年の途中から復帰。イタズラ好きで、人をおちょくるのが得意。戦闘の才能に長けており、クラスで初めて殺せんせーにダメージを与えた。
緑色の髪の小柄な女子生徒、茅野カエデ(声:洲崎綾)。「殺せんせー」と名付けた張本人。大のスイーツ好きで、巨大プリンを使った暗殺を計画したことも。かつて天才子役として名を馳せたが、とある復讐のため名前を変え、過去を隠してE組に編入したことが第2期14話で明かされている。
殺せんせー暗殺のため作られた、人工知能を搭載した新型兵器“自律思考固定砲台”(声:藤田咲)。周囲から「律」と呼ばれている。ロッカーのような四角いボディの前面にモニターがあり、アイドルチックなあざとい画像を表示。複数武器の同時使用が可能なほか、ハッキングが得意で、データ集計や分析の任務を担うことが多い。
頭に巻いたバンダナがトレードマークの堀部糸成は、殺せんせーと同じ触手を持つ生物兵器として生まれ、殺せんせー暗殺を謀りE組の前に現れるが、逆に命を救われ生徒として迎え入れられる。手先が器用で、ラジコンの改造などの電子工作が得意。
E組の女子学級委員で、責任感のかたまりとも評される片岡メグ(声:松浦チエ)。文武両道で人望が厚く、男前の性格であることから「イケメグ」と呼ばれ、女子生徒からラブレターをもらうことも。
“みんな”のエピソードを描く劇場版
3月20日から公開された『劇場版「暗殺教室」みんなの時間』では、タイトルの通りこれまでアニメ化されていなかった生徒のエピソードが多く描かれる。
殺意渦巻く教室で繰り広げられたのは、暗殺だけではなかった。なにも起きなかった冬休み明けの3学期初日、渚たちが日々を振り返る。学級委員で水泳が得意な片岡メグ、アートが得意な菅谷創介(声:宮下栄治)、爽やかでスポーツ万能なプレイボーイの前原陽斗(声:浅沼晋太郎)。そしてハイキックが得意な弾丸娘の岡野ひなた(声:田中美海)。彼らにもスポットを当て、E組で起きた様々な出来事が深掘りされていく。さらに、番外編として屈指の人気を誇る、「居酒屋あずさ」の話も収録。コミカルな話もドラマティックなエピソードも楽しめる劇場最新作に仕上がっている。
原作とテレビアニメシリーズが完結したにもかかわらず、10年後に新作映画が制作されるのは異例であり、それだけほかに類を見ない唯一無二の学園ストーリーだったということ。ぜひ“あのころ”の渚たちに会いに行ってほしい。
文/榑林史章
