期待は裏切らず、予想は裏切った衝撃展開!映画、スペシャルドラマも放送の「ラストマン-全盲の捜査官-」の魅力をプレイバック
皆実と心太朗の間にある因縁と縁とは?
しかし、期待を裏切らなかった一方で、予想は裏切られたと感じた視聴者も多かったのではないだろうか。1話完結の笑いも交えたバディものではなく、1つの芯を持った涙必至のメロドラマでもあったのだ。警察庁とFBIの交換研修生として来日した皆実と、そのアテンド役を任されるはめになった心太朗。ここにバディ誕生となるが、両者の間には因縁がほのめかされ、最後には当人たちも知らなかった縁が明らかとなる。
カギは約40年前に起こった強盗放火殺人事件
1982年に起こった強盗放火殺人事件。その被害者は皆実の両親である誠(要潤)と勢津子(相武紗季)で、この時の火事が原因で当時10歳だった皆実は視力を奪われ、日本を離れていた。一方、被疑者として逮捕されたのは鎌田國士(津田健次郎)。心太朗の実の父親で、事件後、心太朗は警察一家の護道家に引き取られ、養子となっていたのだった。
片や被害者の息子で、片や被疑者の息子。事件の真相を究明したいと考えていた皆実は、鎌田の息子である心太朗の協力を仰ぐべく、彼をアテンド役に指名していたのだ。その事実を知った心太朗は激昂して、一度はバディの解消を申し出るが、自分の過去から逃げずに立ち向かうことを決意。技術支援捜査官の吾妻ゆうき(今田美桜)たちも2人をあと押しする。
ここで大きな役割を果たしたのが、心太朗の義父で元警視総監の清二(寺尾聰)を祖父に、清二の息子で警察庁次長の京吾(上川隆也)を父に持つ、捜査一課の刑事、護道泉(永瀬廉)である。事件を調べ直すなか、皆実たちは父の誠と暴力団の元幹部、泉の母方の祖父である政界のドンがつながっていた事実を掴むが、護道家の体面を保とうとする清二の横槍が入る。しかし、泉は祖父や父に逆らって捜査を続け、その執念が事件解説の糸口へつながっていく。皆実だけでなく、心太朗、そして泉もまた“ラストマン”だったのだ。
実は血のつながった兄弟だった皆実と心太朗
そして明らかになったのは、皆実と心太朗が血のつながった兄弟だったという事実。皆実の本当の父親は勢津子の元恋人、鎌田であり、それを知った誠が勢津子を殺害していたのだ。一方で、鎌田が皆実と心太朗を守るために罪を被ることを決めたのだが、誠を殺害し、家に火をつけ、すべてを闇に葬ろうとした黒幕はいったい誰だったのか?
ここまでの流れからも想像できると思うが、未見の方はぜひ連続ドラマを観てほしい。過去と現在、血と絆、皆実=福山と心太朗=大泉のつながりが泣かせるバディもの。“ラストマン”の真の意味に改めて触れることで、スペシャルドラマ「ラストマン-全盲の捜査官- FAKE/TRUTH」(12月28日21時放送)、公開されたばかりの『映画ラストマン -FIRST LOVE-』の見え方もまた変わってくるはずだ。
文/渡辺水央
