『M3GAN/ミーガン』の恐怖が“超リアル”に。あなたの家のスマートスピーカーが家族を支配する、ブラムハウス最新AIスリラー『AFRAID アフレイド』
あなたの日常に、AIが仕掛ける悪夢…。『ゲット・アウト』(17)や「ブラックフォン」「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」シリーズなど、革新的なホラー/スリラー映画を次々と世に放ちつづけるブラムハウスの注目スリラー『AFRAID アフレイド』が12月26日(金)に日本上陸を果たす。本作でテーマとなっているのは、いまや我々の生活と切っても切り離せない関係にある“AI”。大ヒットを記録した『M3GAN/ミーガン』(23)でもその恐怖に斬り込んだブラムハウスが、より現実的なアプローチで新たな“悪夢”を提示する。いったいどんな映画なのか、その魅力を深掘りしていこう!
愛する妻と3人の子どもたちと共に、忙しいが充実した日々を送るカーティス(ジョン・チョウ)。ある日、彼は取引先からの打診を受けて革新的な家庭用AI機器“アイア”のテストモニターを務めることになる。初めは戸惑いを見せる家族だったが、アイアは家族の抱えるさまざまな課題を発見しては的確に解決し、着実に信頼を勝ち取っていく。その一方で、カーティスはアイアの高すぎる性能と開発会社の不気味な雰囲気に不安と警戒心を抱くようになり…。
主人公のカーティスを演じるのは、「スター・トレック」シリーズや『search/サーチ』(18)のジョン・チョウ。その妻メレディスを『エイリアン:コヴェナント』(17)のキャサリン・ウォーターストンが演じ、『北国の帝王』(73)や『ナッシュヴィル』(75)などで知られるベテラン俳優のキース・キャラダイン、『ブギーマン』(23)や『悪魔と夜ふかし』(24)などホラーファンにはおなじみのデヴィッド・ダストマルチャンらが脇を固める。
AIなのにミーガンとは正反対!あなたの日常にもいる、静かに忍び寄る“アイア”の恐怖
ブラムハウスのホラー/スリラー映画といえば、一躍スタジオの名を世界中に知らしめた「パラノーマル・アクティビティ」シリーズをはじめとした“超常現象もの”から、「インシディアス」シリーズに代表される正統派の“心霊もの”、はたまた「ハロウィン」のリブートシリーズのような“殺人鬼”まで、ホラージャンルと一口に言ってもその怖さのタイプは多岐に渡る。いずれもエンタテインメント性の高い“恐怖”を観客に植え付けることで、ホラーファンのみならず映画ファンからも熱烈な支持を獲得してきた。
今回の『AFRAID アフレイド』もまた、これまでのどのブラムハウス作品とも異なるタイプのホラー映画に仕上がっている。いわゆるジャンプスケアーや幽霊や殺人鬼といった視覚的な怖さはゼロ。その代わり、作品全体を通して流れつづける不穏な空気にじわじわと呑み込まれていき、ふと現実の生活を思い出した時にゾワっと鳥肌が立つような“恐ろしさ”に取り憑かれること間違いなし。普段「ホラー映画はちょっと…」と苦手意識を持っている人にこそ味わってもらいたい新たな一本だ。
その“恐ろしさ”を作りだすのは、やはり革新的な家庭用AI機器“アイア”に他ならない。冒頭で紹介した『M3GAN/ミーガン』に登場したAI人形のミーガンは自ら立って歩くことができ、一緒に遊んだり踊ったり、時には走って追いかけてきたり。いつどこから現れて襲ってくるかもわからないというスリルと恐怖を観客に植え付けると同時に、現代の技術よりもかなり先進的なAI人形の暴走という、近未来SFのようなエンタメ感にあふれていた。
しかし“アイア”の場合は正反対に、顔も体もなく、声も機械的で無機質。そしてなにより、リビングに置かれたまま自らの意志で動くことはない。それはここ10年で急速に普及したスマートスピーカーとなんら変わらない、日常生活に溶け込んだ家電そのもの。まさにあなたの家のリビングにもある、あの家電が、家族の秘密を握り、支配し始めるのだ。SFの世界だけのものだと思われていた“AI機器の暴走”が、こんなにも身近なものになっているのだとあらためて実感することになるだろう。
