『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ギャレス・エドワーズ監督&脚本家デヴィッド・コープが来日!「スピルバーグはマジシャン」と敬意あふれる

『ジュラシック・ワールド/復活の大地』ギャレス・エドワーズ監督&脚本家デヴィッド・コープが来日!「スピルバーグはマジシャン」と敬意あふれる

映画『ジュラシック・ワールド/復活の大地』(8月8日公開)の日本最速上映ファンイベントが7月23日にTOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、来日を果たしたギャレス・エドワーズ監督、脚本家のデヴィッド・コープ、吹替キャストを務める松本若菜(ゾーラ・ベネット役)、吉川愛(テレサ・デルガド役)、楠大典(ダンカン・キンケイド役)が出席した。

新章、仕掛け人の2人が来日!
新章、仕掛け人の2人が来日!

スティーヴン・スピルバーグ監督の手によって産声をあげ、シリーズ全6作の累計世界興行収入が9,400億円以上を突破する「ジュラシック」シリーズの新章となる本作。初の女性主人公となる秘密工作の専門家ゾーラ・ベネットをスカーレット・ヨハンソンが演じ、新たな冒険を率いる。

日本文化への愛をあふれさせたギャレス・エドワーズ監督
日本文化への愛をあふれさせたギャレス・エドワーズ監督

『GODZILLA ゴジラ』(14)や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(16)などで知られるエドワーズ監督は、「8回目の来日になった」とにっこり。「3年前には東京で撮影もしました。昔から日本が大好きで、ゴジラ映画も監督しました。東京、日本といえば大きな怪獣が人を食べるという、発祥の地」と会場を笑わせながら、「こういったところで公開できることがうれしい。夢が叶ったよう」と喜びをあふれさせた。コープにとっては、今回が初来日。「東京が大好きになりました」と笑顔を見せたコープは、「幼いころ、テレビなどで東宝のロゴを見ると興奮した思い出があります。特別なものが見られるとワクワクしました。大人になって、こういった形で東京に来ることができて夢のよう」とこちらも感激しきりだった。

初来日を果たしたデヴィッド・コープ
初来日を果たしたデヴィッド・コープ

エドワーズ監督にとって、スピルバーグは「英雄」だという。スピルバーグにどういった映画を撮りたいかとプレゼンをしたところ、「褒め言葉をいただいた。死んでもいいと思うくらいうれしかった。これまでの人生で一番ハイになった出来事」と新章の監督に抜擢された瞬間を回想。本シリーズ以外にも「インディ・ジョーンズ」シリーズや『宇宙戦争』(05)などでスピルバーグとタッグを組んできたコープは、「スピルバーグから『また恐竜映画をやりませんか』と声をかけていただいた」とのこと。「スピルバーグは、監督、製作者としても数多くの作品を手がけている。いつもインスピレーションを与えてくれる方。朝起きると、37通のテキストメッセージが来ていることもある」といつも膨大なアイデアが湧き出てくるそうで、「彼のフレッシュさは、20代のころから50年経っても変わらない。すばらしい」と変わらぬ創作意欲を称えた。するとエドワーズ監督も「唯一無二の存在。彼はマジシャンだ。魔法を使える」と表現するなど、スピルバーグへの絶大なるリスペクトを口にしていた。

ギャレス・エドワーズ監督&デヴィッド・コープから熱いエール!
ギャレス・エドワーズ監督&デヴィッド・コープから熱いエール!

寄せられた質問にも答えた2人だが、「ハリウッドで活躍するクリエイターになりたい。将来は自分も本シリーズに関わりたいと思っている。どのようなキャリアを積めばお2人のようになれますか」という問いかけには、コープが「自分の大好きな作品をつくりたいという想いを持つことが大切。お金がほしい、有名になりたいという動機だとうまくいかない。とにかく自分が愛してやまない、観客となって自分が観たいと思うものを作る。こういうものが好きだという、自分自身を信頼すること。パレードは後ろからではなく、前から引っ張っていかなければいけないもの」だと力強く回答。エドワーズ監督は「16歳の時に『ジュラシック・パーク』を観た。それで映画に携わりたいと思って、フィルムスクールに通った。何度も負けを経験した。でも今日この舞台で、皆さんに『ジュラシック・ワールド/復活の大地』を公開できる。私は50歳になりました。言えることは、絶対に諦めてはいけないということ。ネバーギブアップ」とエールを送った。

ギャレス・エドワーズ監督、松本若菜をスカウト
ギャレス・エドワーズ監督、松本若菜をスカウト

またこの日は、吹替キャストの松本、吉川、楠も登壇。日本語吹替版も目にしたというエドワーズ監督とコープだが、エドワーズ監督は「スカーレット・ヨハンソンほかキャストたちは、続編に関してはもしかすると変えるかもしれない。あとで楽屋で名刺交換をしたり、エージェントを紹介してください」と松本をスカウト。松本も「あとで」とうれしそうな笑顔を見せた。コープは「声を当てるお仕事というのは、技法というよりも芸術。あまり光を当てられていないけれど、すばらしいこと。衝撃を受けました。映画のなかに入っていける演技で、映画を感じることができた」と吹替陣を大絶賛。

【写真を見る】松本若菜、吉川愛、楠大典が「ジュラシック」シリーズのTシャツ姿で登場!
【写真を見る】松本若菜、吉川愛、楠大典が「ジュラシック」シリーズのTシャツ姿で登場!

また吹替キャストも気になることがある様子で、楠が「日本の文化で影響を受けたものはありますか?」と質問すると、コープは「映画の作り手として、黒澤明から影響を受けない人はいないと思う。映画界のシェイクスピア的な存在。また小津安二郎からも影響を受けています。そして『ゴジラ-1.0』はとても爽快で、とても刺激を受けた」と熱を込め、エドワーズ監督も「日本に来るといつも、SFの世界の世界に来たような気持ちにさせられる」と目を輝かせるなど終始、日本への愛を示していた。

法被のプレゼントに「ハッピー」
法被のプレゼントに「ハッピー」

松本と吉川から法被をプレゼントをするひと幕もあった。エドワーズ監督は「ハッピーになりました」とダジャレをお見舞い。さらに大ヒットの願いを込めて巨大絵馬への筆入れをするなど、盛り上がりを見せた舞台挨拶。最後に松本は「最“恐”の夏は『復活の大地』で」と呼びかけ、大きな拍手を浴びていた。


取材・文/成田おり枝

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