監督も「彼なしでこの映画は存在しなかった」と絶賛!『顔を捨てた男』俳優アダム・ピアソンの歌唱シーンを収めた本編映像

監督も「彼なしでこの映画は存在しなかった」と絶賛!『顔を捨てた男』俳優アダム・ピアソンの歌唱シーンを収めた本編映像

『サンダーボルツ*』(公開中)、「アベンジャーズ」シリーズのセバスチャン・スタンが主演を務め、スタジオA24が製作する映画『顔を捨てた男』(7月11日公開)より本編映像が到着した。

【写真を見る】セバスチャン・スタン演じる主人公エドワードの複雑な表情を切り取った新たな場面写真
【写真を見る】セバスチャン・スタン演じる主人公エドワードの複雑な表情を切り取った新たな場面写真[c] 2023 FACES OFF RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作はこれまで独創的な作品で映画史を塗り替えてきたスタジオA24が、気鋭の監督アーロン・シンバーグの才能に惚れ込み、初のタッグを組んだ不条理スリラー。キャストには主演のスタンをはじめ、共演に『わたしは最悪。』(21)のレナーテ・レインスヴェ、『アンダー・ザ・スキン 種の捕食』(13)のアダム・ピアソンら実力派が顔を揃えている。

顔に極端な変形を持つ俳優志望のエドワード(スタン)。自分の気持ちを閉じ込めて生きる彼はある日、外見を劇的に変える過激な治療を受け、念願の新しい顔を手に入れる。別人として順風満帆な人生を歩みだした矢先、目の前に現れたのは、かつての自分の「顔」にそっくりな男オズワルド(ピアソン)だった。その出会いによって、彼の運命は想像もつかない方向へと逆転していく…。

アダム・ピアソンの歌唱シーン
アダム・ピアソンの歌唱シーン[c] 2023 FACES OFF RIGHTS LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

『顔を捨てた男』は、顔を変え別人として生きる男エドワードが主人公だが、彼の前に現れる“かつての自分にそっくりな男”オズワルドの存在が本作を唯一無二の作品へと導く。そんな重要なキャラクターであるオズワルドに扮したのがイギリス出身のピアソンだ。監督のシンバーグは、ピアソンを前作「Chained for Life(原題)」(18)で主演に抜擢。同作ではシャイな役を演じていたが、実際のピアソンは社交的で明るく、神経線維腫症の当事者として障害者の権利向上に取り組み、BBC制作のドキュメンタリー番組にも多数出演。司会も務めるほか講演活動も行う、カリスマ的な魅力にあふれる人物だ。まさにオズワルドを地で行くようなピアソンについて、シンバーグも「彼なしでこの映画は存在しなかった。アダムがOKをくれなかったら『顔を捨てた男』を作ることはなかった」とその存在に大きなインスピレーションを受けたことを明かす。「この映画はアイデンティティについての物語だから、観客の視点によって得られるものは人それぞれ。他者に対する見方や接し方が本作の影響で変わってくれれば」と本作について語るピアソンは、今回の映画で見せた演技で第59回全米批評家協会賞、第34回ゴッサム・フィルム・アワードほか多数の映画賞で助演男優賞にノミネートされるなど高い評価を受けている。

そしてこのたび解禁となった本編映像は、とあるカラオケバーで、オズワルドが歌唱するシーン。エドワードは、いままで他人の視線を気にして消極的に生きてきたが、かつての自分にそっくりなオズワルドは他人から注目を集めることをいとわず、堂々としている。いつも自信にあふれ、自然と周りに愛されているオズワルドの歌唱に、その場に居合わせた観客も引き込まれているようだ。しかし店内でひとり、エドワードだけはこの状況を、嫉妬心だけではない複雑な表情を浮かべて見ているのだった…。(※歌っている曲は、映画『カー・ウォッシュ』(76)のサントラからローズ・ロイスによる「I Wanna Get Next to You」)。また同場面のセバスチャン・スタンの表情を切り取った場面写真もあわせて解禁されている。


カリスマ的な存在感と魅力を放つピアソン。本作をきっかけに今後、一層の注目を集めそうだ。

文/スズキヒロシ

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