STUDIO4°Cの最新作『ChaO』、アヌシー国際アニメーション映画祭の世界最速上映でファン歓喜!
『鉄コン筋クリート』(06)や『海獣の子供』(19)、『映画 えんとつ町のプペル』(20)など、これまで数々の名作を世に送りだしてきたSTUDIO4°Cの最新作『ChaO』が8月15日(金)に公開される。物語のテーマは、種族と文化を超えた恋と奇跡。絵を1枚1枚描く手描きのアニメーションにこだわり、圧倒的な作画量と斬新な処理の背景美術で、みずみずしくもかわいらしく人間と人魚の恋模様が描かれる。現在フランスで開催されているアヌシー国際アニメーション映画祭にて、現地時間6月13日に『ChaO』の世界最速となる上映会と青木康浩監督、田中栄子プロデューサーによる舞台挨拶が行われ、そのレポートが到着した。
上映開始前には、会場の外は長蛇の列となり、上映を待ち切れない観客であふれかっていた。舞台挨拶で青木監督は、「ボンソワール、監督の青木康浩です。『ChaO』はこの地アヌシーで初めての上映になります。皆さまにこの作品をお届けできることを大変誇りに思っています」と冒頭に挨拶をし、「本作を観る前に少しこの作品の取扱説明をさせてください。様々なキャラクターが登場するなかで、いろいろなことを散りばめては去っていきます。そして忘れたころにそのオチが急に現れます。非常に細かいネタを仕込んでいますのでそこを見逃さないでください。でも安心してください。もし見逃してしまったら、チケットを買ってもう一度映画を観てください」と語り、会場は爆笑の渦に包まれた。最後に、「混ぜるな危険とはよく言いますが、この作品はごちゃ混ぜです。人魚と人間、コメディとシリアス、そしてまさかのSTUDIO4℃での制作です。ハッピー、スペクタクル、ユーモアを体感してください」と語り、会場は拍手喝采となった。
上映中には会場を埋め尽くした約1,000名の観客から、時折笑い声や拍手が湧き起こるなど、大きな盛り上がりを見せ、上映後は熱狂のあまり、観客がサインを求めて1時間あまり青木監督を取り囲む場面も。観客からは「こんな映画観たことがない。年齢を問わず世界でも受け入れられる映画だと思う」「視覚的にもストーリー、キャラクター的にもすべてが最高だった!」といった感想も飛び交うなど、海外のアニメファンの心もしっかりと掴んでいることがうかがえた。
アヌシー国際アニメーション映画祭の授賞式は、現地時間6月14日(土)に実施予定。グランプリにあたるクリスタル賞を受賞すれば、日本の映画作品では『紅の豚』(92 )、『平成狸合戦ぽんぽこ』(94)、『夜明け告げるルーのうた』(17)に続き4作目、8年ぶりの受賞となるため、期待が寄せられている。
文/編集部