深川麻衣、映画『ぶぶ漬けどうどす』公開記念舞台挨拶で撮影中に出会った愛してやまないものを告白!「梅シロップは紅茶割りで」

深川麻衣、映画『ぶぶ漬けどうどす』公開記念舞台挨拶で撮影中に出会った愛してやまないものを告白!「梅シロップは紅茶割りで」

映画『ぶぶ漬けどうどす』(公開中)の公開記念舞台挨拶が6月7日、テアトル新宿にて開催され、深川麻衣、小野寺ずる、大友律、松尾貴史、室井滋、冨永昌敬監督が登壇。撮影中のエピソードや映画にちなみ、自身の”愛してやまないもの”トークを繰り広げた。

【写真を見る】共演者のトークに笑顔で耳を傾ける深川麻衣。梅干しが大好きな深川が京都での撮影中に出会ったものも発表!
【写真を見る】共演者のトークに笑顔で耳を傾ける深川麻衣。梅干しが大好きな深川が京都での撮影中に出会ったものも発表!

本作は京都が好きすぎる主人公が思いもよらず引き起こした大騒動を描くシニカルコメディ。『his』(20)、『そばかす』(22)の脚本家アサダアツシが構想7年を費やした完全オリジナル作品だ。

着物姿で登壇した室井滋
着物姿で登壇した室井滋

深川演じる主人公の澁澤まどかは東京から京都の老舗扇子店に嫁いでくる。舞台を扇子店にした理由について「扇子屋さんのお家がとてもイメージにあっていたんです」と説明した冨永監督。7か所ほど様々なお店を取材をするなかで、京都らしい商品を扱う魅力的な作品はたくさんあったが、映像として見せた時に、”目で見てわかる”というわかりやすさが扇子店に決めた一番の理由だったとも明かした。

深川演じるまどかの仕事仲間である漫画家・安西莉子役の小野寺ずる
深川演じるまどかの仕事仲間である漫画家・安西莉子役の小野寺ずる

イベントでは冨永監督の演出も話題に。具体的な注文がほとんどなかったと話した松尾は「現場で僕が勝手にやったことを取り入れてくれる」とニッコリ。「私は冨永監督の演出にびっくりさせられっぱなし!」と話す深川は台本にはない演出が多かったとし、「その場で『鳥居、外してもらっていいですか?』と言われて…」と劇中に登場するシーンに触れ、思い出し笑い。冨永監督は「深川さんのお芝居を見て、現場で勉強させてもらって、提案しました」とその場で演出を思いついた経緯について説明していた。

まどかの義父役の松尾貴史
まどかの義父役の松尾貴史

まどかというキャラクターの演じ方については「撮影に入るまで苦悩していました」と明かした深川は「まどかの原動力はどこからくるのかを考えていました。承認欲求が大きいのかなというのが(理由として)ひとつあって…」と分析。「仕事を失い、旦那さんに浮気されて、(若葉竜也演じる)中村先生が火に油を注いで…。責任感が芽生えていったみたいになったのかな」と京都が好きすぎて暴走してしまうまどかというキャラクターが確立するまでの流れについての自身の考えを伝えていた。

冨永昌敬監督が偏愛するものとは
冨永昌敬監督が偏愛するものとは

本作ではオープニングでクレジットが流れる。「エンドロールが主流だけど、作品によって選択できると思った」と話した冨永監督は「エンドロールで暗くなった画面に名前が出てくるのも伝統になってはいるけれど、作品によって狙いがあればそうしなくてもいいんじゃないか」と脚本の段階から考えていたとし、オープニングからデザイン的にも見せたいものがあったため、この手法を選択したと説明していた。

まどかの夫で、扇子店の長男、澁澤真理央役の大友律
まどかの夫で、扇子店の長男、澁澤真理央役の大友律

イベントでは主人公まどかの強すぎる京都愛にちなみ、登壇者も”偏愛”エピソードを披露することに。深川の愛してやまないものは”梅干し”。「ちっちゃいころから大好きで、タネの中のタネまで食べるのが好き。それが喉にトルゥっと入って呼吸ができなかったことがあるのですが…」と失敗談も披露。毎日必ず1個食べるという深川は、京都での撮影中に梅シロップのおいしい飲み方に出会ったそうで、「炭酸や水で割るイメージだったけれどアールグレイ。紅茶割りをするとすごくおいしい。それ以降ハマっています!これからの時期おすすめです」と観客に紹介。相撲が大好きな室井の夢は砂かぶり席で相撲を観ることだそうだが、テレビなどで観戦する際にも意識的に行っていることがあるという。「推しが出る時は一緒に四股を踏むようにしています」とのこと。さらに「四股を踏むのは体にいいらしいです。女性の方におすすめです!」とこちらもおすすめコメントで盛り上げた。

ダブルピースをリクエストされニコニコ
ダブルピースをリクエストされニコニコ

物欲がなくお金の使い道がないという小野寺は「先日4万5,000円のオーダーメイド枕を自分の誕生日に自分にプレゼントしました。お相撲つながりのようですが、太った人のお腹みたいな枕。もし、お金の使い道を考えている方がいらっしゃったら枕を!」とこちらもおすすめトークに。カレーが大好きだという松尾は「日に2回くらい食べている。撮影中も毎日食べていました」とニコニコしながら、京都のおすすめカレー店の名前を次々と挙げ、強すぎるカレー愛を披露していた。冨永監督が大好きなのはオオサンショウウオ。「サンショウウオが大好きで『パビリオン山椒魚』という映画を作ったくらい(笑)」とうれしそうに話した冨永監督は「もともとは井伏鱒二の『山椒魚』が好き。そして弟子である太宰治が書いた『山椒魚』にまつわる短編も好き」とサンショウウオへ愛の歴史を語り出したところで、「魯山人は山椒魚を料理してますしね」と反応した松尾に「料理の話はしないで!」とお願い。岐阜で見ることができると聞き、「本物に会いにいったこともあります」と笑顔の冨永監督は「オオサンショウウオについてお話を聞かせてほしい」という話が出ていることに触れ、それが京都の方からのお声がけだったことも補足し「なんか縁を感じました」と満面の笑みで報告し、大きな拍手を浴びる場面もあった。

大きな拍手を浴びながらのフォトセッションに
大きな拍手を浴びながらのフォトセッションに

最後の挨拶で深川は、「人におすすめする時にどういうふうに説明すれば難しい作品かもしれないけれど、おもしろいと思ったら、ぜひ周りの方に伝えてください」と呼びかけ、「一人でも多くの方に観ていただきたいです!」と期待を込めたメッセージでイベントを締めくくった。


取材・文/タナカシノブ

作品情報へ

関連作品